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中国の海軍力強化を警戒、ベトナムが潜水艦購入か

 海軍力強化に乗り出した中国に対抗し、ベトナムが潜水艦を購入した。27日のロシア通信(RIA)は、ベトナム政府がロシアからキロ級潜水艦6隻を購入する交渉が大詰めを迎えており、約18億ドル(約1740億円)で交渉が妥結する見通しだと報じた。

 キロ級潜水艦は、比較的水深が浅い海で対潜水艦作戦または対水上艦作戦を展開するために開発された。全長70-74メートル、幅9.9メートルで、潜対空ミサイル8基、魚雷18基、各種対艦ミサイルを搭載可能。中国も同種の潜水艦をロシアから購入し、原子力潜水艦に改良した。

 ベトナム政府のキロ級潜水艦購入計画が事実とすれば、中国とベトナムが対立する南シナ海で衝突や紛争が起きる可能性も高まる。特に中国の南側、ベトナムの東側に位置する南沙諸島(ベトナム名チュオンサ諸島)では約100個の島のうち、ベトナムが20個を実効支配し、海軍基地を置いており、中国はそれを領有権の侵犯だと主張している。

 中国の梁光烈国防相は今年3月、空母建造計画を明らかにし、今月23日には中国海軍の創設60周年記念行事で、「国力に見合う海軍力強化」を宣言した。これに対し、米国、インドなどは「周辺国の軍拡競争を誘発する」として懸念を表明している。

 オーストラリア国防研究所の軍事アナリスト、カール・タイアー氏は「ベトナムが1997年に北朝鮮から購入した小型潜水艦2隻の操縦訓練を中国と対立するインド海軍に依頼したように、今回のロシア潜水艦の操縦訓練もインド海軍が主導するのではないか」との見方を示した。

香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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