米GM社債保有者、債務削減計画に懸念表明

2009年 04月 28日 08:11 JST
 

 [デトロイト 27日 ロイター] 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)の社債保有者委員会は27日、GMが同日提示した債務削減計画について、極めてリスクの高い政治的な決定であり、この計画でGMが破産法の申請を回避できる可能性は低いとの認識を示した。

 同委員会は「社債保有者に対し、非常に少ない、不公平な比率の株式を割り当てるというGMと自動車作業部会の決定を深く憂慮している」との声明を発表した。

 GMはこの日、大統領自動車作業部会の指示の下、社債保有者に対する債務を9割削減する計画を発表。新生GM株の10%を社債保有者に、約40%を全米自動車労組(UAW)に割り当てる方針を示した。

 同委員会はUAWと同レベルの条件を求めていた。

 同委員会は「残念ながら、GMと自動車作業部会が、極めてリスクが高く、法律的にも問題のある破産裁判所を通じた経営再建に期待をかけていることが示された。破産を回避するために債権者や従業員と交渉する姿勢が見られない」と批判した。

 GMの社債保有者に対する債務は270億ドル強。社債保有者委員会には、総額60億ドルのGM債を保有する個人投資家も含まれている。

 
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