「JBVツアー第2戦・東京オープン・第2日」(5日、お台場海浜公園)
悲願へ、王手-。浅尾美和(23)、西堀健実(27)=ともにエスワン=組が決勝進出し、ツアー初優勝に王手をかけた。3回戦で小泉栄子(35)、周藤玲美(22)=ともにフリー=組を2-0で下し、準決勝は愛知OP初戦で敗れた尾崎睦(24)、草野歩(23)=ともに湘南ベルマーレ=組をストレートで破った。浅尾組は6日の決勝で、オールストレート勝ちで勝ち上がってきた優勝候補の“七色の水着”浦田聖子(28)=MDI、楠原千秋(33)=フリー=組と対戦する。
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冷たい雨が急激に気温を下げる中、泥だらけの妖精が、笑顔でハイタッチを交わした。3回戦、準決勝とも、ストレート勝ちで決勝進出。「寒くて雨の中、みなさん応援ありがとうございます」。最初にファンへの感謝の気持ちを伝えたのは、浅尾らしかった。
粘り強く戦った。2試合通じて光ったのは浅尾のレシーブ。つないで、つないでピンチをしのぎ、要所で西堀のブロック、浅尾のアタックで得点を奪った。浅尾は「攻守のバランスが合っていた」と手応えを口にした。
昨年4月の霧島酒造オープン以来、ツアー2度目の決勝進出。西堀は「チャンスなのでしっかり勝ちたい」と誓った。4月末の国内ツアー第1戦・愛知オープンで3位になり「定位置に戻ってしまった」と自虐的に話した浅尾にも期するものがある。05年秋にペア結成して5年目。ライバルがコンビを再結成している間に、精力的に動いた。年明けからの沖縄合宿を経て、タイでのアジアサーキットに参戦。レベルアップを図ってきた。
4月30日にはワールドツアー上海オープン(中国)に参戦。敗れたが身長2メートル近い強豪のフランスチームから1セットを奪った。浅尾は「去年なら、あのチームとフルセットできない。攻略できたし、ゲームメークできた」と成長を実感した。
悲願達成まであと1つ。「(6日は)天気が悪いけど応援よろしくお願いします。見ている人から『楽しいな』と思ってもらいたい」。この日は「旧ポーズで」と前置きして、昨年同様の“勝利のVポーズ”を披露。ツアー初優勝と同時に“新ポーズ”を初公開する。