■練炭 れんたん
ここでいう練炭とは広義な意味での練炭で、炭粉を練って固めたもののことを言います。
豆 炭 マメタン
石炭を主原料とした練炭で、今でもホームセンターなどでよく売られています。
昔は炊飯など煮炊き物の燃料として普及していました。
ダッジオーブンの燃料としても人気のあるものです。
着火剤が塗布されているので、マッチ1本で着火できます。
炎が強いので、炭火焼きより煮炊き物に向いています。
炭 団 タドン
炭箱に残った木炭の粉をフノリで固めたり、炭鉱の町では石炭の粉を固めたりと自家製のものが多く作られていました。大きさや形もさまざまで、様々な作り方があったようです。
穏やかな火で長時間燃焼しますので、主に櫓炬燵(やぐらごたつ)などの暖房用燃料として使われていました。
←これは木炭の炭団です。
七輪では低火力での煮物や保温用として使えます。赤外線が少ないので焼き物は困難です。現在でもごく一部で販売されています。
チャコールブリック
現代版の練炭です。木炭粉を主原料とした練炭を蝋(ろう)を染込ませた紙でブロック状に包んでいます。
※練炭といえるか?微妙ですが・・・
最初の15分間ほどは紙が燃焼して、大きな炎と煙が立ち、強い臭気がありますので、この間の調理は避けてください。
その後、中の燃料が着火して60分ほど燃焼しますが、燃料は柔らかく、さわると粉状になってしまうので、木炭のように移動させたり、火バサミでつかむことができません。七輪では空気孔に粉がつまり使いにくいです。
木炭が無い時の補助燃料、または好みの大きさに切って使えますので、木炭の着火剤として使うことをおすすめします。
練 炭 ※七輪の燃料として使うには無理がありますが、代用されることが多いのでご紹介します。
一般的に「練炭」というと、この蓮根のような形状の練炭を「練炭」と言いますが、本来的にこれは練炭の一種類です。
上部から火をつけ、下方に燃焼を進めますので「上つけ」とも言います。
石炭の粉を主原料に固められた燃料で、燃焼しやすいように穴があけられています。
昭和40年代までは、どこの家庭でも使用されていたほど普及率の高かった燃料です。火力があり8時間ほども燃焼して大変経済的で、暖房と煮炊き物の燃料として、ガス火と併用でも使われていました。
石油ストーブの普及とともに一般家庭では見かけなくなりましたが、今でも干物屋さんの店先や屋台の燃料として使われていたりと、根強い人気があります。
これは昭和40年ごろに販売されていたもので、上部中央に着火剤が塗られた練炭が組み込まれていて「マッチで簡単に着火できる優れもの」として普及した大ヒット商品です。
現在のものは上部どこからでも着火できます。
この練炭は土の上でも燃焼できるほどの性能があり、練炭の入る大きな七輪でしたら、使用は可能ですが、やたらと燃え広がり、練炭本来の性能が発揮できません。
昔のものは着火剤が塗られていなくて、上部に割り箸や新聞紙を置いて着火させていました。
これは、ガス火で着火できる便利グッズで、着火後にレバーを握り着火面が上になるように逆さにコンロに落としこめる優れものです。まさに、絶滅器具種です。
練炭コンロ、上つけコンロ、練炭七輪などと呼ばれる専用の燃焼器を使います。
長時間の煮炊き物に向いています。
このコンロを内蔵できる火鉢を練炭火鉢と言います。
「練炭コンロ」と「七輪」の区別がつかない方が多いのですが、練炭コンロはその特性を引き出すため、特有の形状で作られており、木炭を燃焼させるには無理があります。もともと七輪とは別に使用されていたものですが、形状が似ており、用途が近いので七輪と区別されにくくなったようです。
七輪の目次へ戻る
★次へ
無断転載・複写 お断り