2009-05-06 ヽ(・∀・)人(・∀・)人(・∀・)ノ 累計PV34万感謝!
■[words/言葉][comics of memories/思い出のコミック] ぴたテン(コゲどんぼ) 全8巻
ゴールデンウィーク最終日の今日は、懐かしのコミック「ぴたテン」を読みました。 「ぴたテン」は、私にとって、思い入れのある作品のひとつです。 「ぴたテン」には、メインキャラクターのひとり(ヒロイン)として、美紗(みしゃ)さんという、ひたすらに明るい、落ちこぼれの天使が登場します。 私は一時期、この美紗さんが、猛烈に好きでした。 今にして思えば、突然かわいい女の子が現われて、自分が一方的に愛されたり、実はその人が天使だったりというのは、自分のようなオタク向きの、ご都合主義といえるかも知れません。 しかし私は、そんなコテコテの甘い展開が、大好きでした。
美紗さんは、ひたむきです。 どんなことがあっても、いつも明るく笑っています。 でも実は、彼女には、秘密がありました。 ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、全8巻中、5巻からクライマックスに向けて、物語が大きく展開していきます。
思えば、「ぴたテン」とは、ゆっくりと時間をかけて、長い付き合いをしてきました。 頻繁に読むわけではありません。 一年に一回くらい、内容をいい感じに忘れたころに、「そういえば、ぴたテンって、昔好きだったよなぁ」と思いだして本棚から取り出し、一気に全巻を読む、という体験を繰り返してきました。 今も読むたびに、美紗さんの明るさに癒され、紫亜さんの話には、涙を流します。 作中では、親しい、大切な人との別れのシーンがあります。 別れの形は様々ですが、救いなのは、そこに明日への希望があることです。 あるものは、時間は短かったですが、自分が納得する人生を選択し、満足してこの世界を去りました。 あるものは、愛する者の背中を押し、あるものは、自分の力で立ち上がり、新たな人生を歩み始めました。 このブログを書きながら、思いっきり、泣きました。
「ぴたテン」は、前半はコメディタッチで、美紗さんの「〜っス」という口調や、フリフリなデザインなど、一見すると、よくある萌え作品のひとつかな、と思われてしまうかも知れません。 ですが、実はそうした明るさ自体が、作品全体の伏線になっており、全巻を一気に読むと、その全体の構成やストーリーに、改めてうならされます。 時とともに埋もれてしまうには、あまりに惜しい作品です。 なお、「ぴたテン」はアニメ化されましたが、アニメでは、原作後半のシリアスパートはカットされ、前半のコメディ部分が映像化されているようです。 作品鑑賞の際は、先に原作コミックを読んで、それからアニメに入るといいかも知れませんね。 私はアニメ版は未体験なので、今度DVDを探してみようと思います。
今日は本当にいい日になりました。 素晴らしい作品を世に送り出してくれた、コゲどんぼさんに、改めて感謝します。
私とつきあってください!! 美紗 (第1巻 6頁)
じゃあ 思いきり素敵な人になりましょう
目をそらさないで…ひとつひとつ頑張って……
……いつか天国のお母様に見せられるくらい 素敵な人になりましょう 紫亜 (第2巻 140頁)
何だか心がうきうきしてきたっス
うきうきしてきたから
何だか空を飛びたい気分っス〜〜〜 美紗 (第3巻 91頁)
思い通りの結果が出なくても
それはゼロじゃないです
雪みたいに
ちゃんと積もっていますよ 紫亜 (第4巻 187−188頁)
好きな人は
大切にしてくださいね
心の中でわかっていても
けっこう難しいものですよ
好きな人は
大切にしてください…
みんな居なくなってから…
後悔するものだから… 紫亜 (第7巻 21頁)
そして幸せの方向にほんのちょっとだけ背中を押してあげるのがお仕事っス 美紗 (第8巻 140頁)