十勝毎日新聞社ニュース
新型インフル 万一に備え… マスク大売れ
2009年04月29日 13時55分
マスクが売れ始めた薬局の売り場(28日午後、サッポロドラッグストアー白樺店)
国は備蓄推奨
海外で広がる新型インフルエンザ対策で、発生国からの帰国者などを介した日本への侵入を防げるか、水際阻止が最大の焦点になっている。専門家によっては「国内発生の可能性は否定できない」との見解も出始めた。通常の季節性インフルエンザと同様、日ごろから手洗い、うがいなどの励行が重要になる。さらに国は、流行時に備え食料品や日用品など2週間分の備蓄を推奨し、薬局では早くもマスクなどが売れ始めている。
帯広市内のサッポロドラッグストアー白樺店では、28日夕方までにマスク約40箱が売れた。尾西優司店長は「前日から売れ始めた。1日でこれほど売れた経験はいままでにない」と驚く。立体型マスクが5枚程度入った1箱400円前後を購入する人が多く、特に「ウイルスカットを前面に出した商品に敏感」としている。
行政の対応だけでなく個人ができる準備も大切。政府のガイドラインでは、飛沫(ひまつ)感染予防のための不織布製マスク、食料(米、乾麺=めん=、レトルト食品、飲料水)、日用品(洗剤、せっけん)、常備薬といった2週間分の備蓄が望ましいとされる。
地震など災害の場合、被災していない他地域から支援が得られるが、新型インフルエンザが国内で流行し、仮に社会的に混乱した場合、他地域からの応援が困難になる事態も予測される。不要不急な外出を避けるためにも備蓄は有効と考えられている。
(児玉匡史)