新型インフルエンザ 厚労省、国内患者発生時に接触者の調査方法と対処まとめた指針策定
世界中で感染が拡大している新型インフルエンザについて、厚生労働省は、国内で患者が発生した場合に、接触した人の調査方法と対処の仕方をまとめた指針を策定した。
指針によると、発症前日から発覚までの間に接触した人の調査を保健所が調査する。
そして接触者は、患者と対面して会話を交わすなどした家族や医療関係者を含む「高危険接触者」と、電車やバスに乗り合わせた人などの「低危険接触者」に分類される。
高危険接触者は、全員がリストアップされ、予防のための抗インフルエンザ薬の服用と自宅待機が求められる。
一方、低危険接触者は、可能なかぎり調査されるが、予防的投与は、薬の在庫やウイルスの強さなどの状況を見て判断することになる。
国立感染症研究所では、バスや電車の同じ車両に乗り合わせたとしても、飛行機のように長時間乗り合わせないので、患者の正面に立つなどしない限り、感染の危険性は低いとしている。
そして、患者の移動経路などの詳細をマスコミなどに公表すると、市民が大騒ぎになり、高危険接触者のリストアップなどが遅れる可能性があるので、公表しないこともあり得るとしている。
また接触者に対する調査は、新型インフルエンザがまん延した場合、追跡調査の意味がなくなるので、終了するという。
(05/05 13:02)