フェニックス・プラン(火の鳥計画)

必然的に失敗する4月のG20

r.jpeg 4月のG20、「いちかばちか」のイベントに=ソロス氏

[ワシントン 25日 ロイター] 著名投資家ジョージ・ソロス氏は、4月2日にロンドンで行われる20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)は、世界市場にとって「いちかばちか」のイベントになると述べた。

出典:ロイター


すぐに結論が判る事ですが上記の「いちかばちか」のイベントは歴史的な失敗が決定しています。それは中印露だけでなく英仏米まで理解しています。それを理解していないのは日本人に取って幸いな事に日本人だけでしょう。既にアメリカの覇権は消滅しドルに対する信仰心があるのは日本人だけです。熱心な信者にはそれに見合ったお布施が必要となるでしょう。

関連サイト日経ビジネスオンライン「いまやアメリカ合衆国の国力で残っているものといったら、(アメリカが中心だと信じる)周りの諸国の信じたいという欲求だけ」


危機が覚醒を促す


まずこの政体交代パターンの基本パターン分析をしてみますと、
(1) 長期に安定していた政権の矛盾がたまり政治家・官僚の腐敗が進む。それに伴う問題先送りで財政が崩壊。
(2) 何かのきっかけでハイパーインフレ、社会不安、動乱がおきる。
(3) 最終的に政体交代し、前政権の腐敗も一掃され、ハイパーインフレにより借金が消えて安定財政に戻る。これで政権も安定する。

のパターンで進みます。

(略)

(1)の状態では国民の間に不満が高まっており、社会全体が非常に不安定な状況に置かれるため、社会が安定している状態での常識が全く通用しない。安定した社会では絶対に広まらない様な反体制的社会思想が広まったり、何かちょっとした弾みで暴動が発生する可能性が高い。また政権も国民からの信頼を失っている。

このため政体(政権)の維持には、(2)の段階での
ⅰ: 治安維持を強化して社会を引き締める。
ⅱ: 社会不安の解決をはかる。
などの政策がどうしても必要になる。

このとき体制内の保守派が実権を握っている場合は、ⅰの政策をとる。要するに「この危機的状況下で暴動を起こす連中は体制の敵であり、国家の敵である。秩序を守る事が正義である。」と考える訳です。保守派は現体制に縛られた考えを持っていますからどうしてもこうなります。ここで軍事力とか警察力をもって国民を抑えようと試みる訳です。これが成功するといわゆる恐怖政治に成るわけです。ただこれは国民がある程度の教育を受けている近代国家では成功しにくいです。本来、国民を守るべき軍や警察に、国民に向かって銃を向けさせる事になるので、それ自体が矛盾してます。軍人や警官とて国民ですからこの矛盾のために、組織そのものが崩壊します。ソ連崩壊時の保守派のクーデターがそうですね。

そこで政府は国民の不満を外に向けさせようとする場合があります。湾岸戦争でのイラクや、太平洋戦争での日本の政府の政策がそうです。「事態の原因は外国の陰謀である。外国に出ていけば何とかなる」と言いだした最悪の事例です。ユーゴ内戦も「原因は他民族のせいである。」としたものでしょう。要するに「自分が窮地陥ったのは、他人に原因ある」として戦争を仕掛ける訳です。その実体は体制・組織の維持のためには戦争がどうしても不可欠に成っているだけですが。この場合は戦争により国家経済を決定的に破壊します。戦争は破壊しかできませんから。

また(1)のとき、現体制内から革新派の人物が出て主導権を握る場合がある。「あの戦争」編の近衛文麿、「明治維新」編の徳川慶喜、「ソ連崩壊」編のゴルバチョフなんかがそうです。すでに体制内でも事態が行き詰まっていると言う認識があるため、こういう人達が体制内より出てくるわけです。この人達が目指すのは、ずばり「ソフトランディング革命」です。体制の枠を残しつつ、混乱を避けながらの体制改革を目指して色々と努力します。

しかし、いかんせんすでに体制そのものが収拾不能なレベルで腐っている。だいたい体制内でも大多数の人が改革の必要性を認識してから、こういう人物が出てくるので、その時点ではすでに「ソフトランディング革命」などという、生ぬるいやり方では手の施しようが無くなっている場合がほとんどです。まあ改革とは体制を変える事ですので、その中の人達が喜ぶわけがない。それでも大多数が改革の必要性を認識せざるを得ない時点で、すでに事態は手遅れでしょう。

結局、この人達の改革は、やろうとしていること自体に相当無理があります。所詮は体制内の人間であるため、切る必要があるべき部分をどうしても切れなくて、改革が中途半端に終わると失敗します。最後には下手な手を打って、逆に守ろうとした体制そのものを崩壊させてしまう。

(略)

そしてこの次期には、新しい政体を求めて新しい思想が広まる時代でもある。

古くは漢末期の「黄巾党」に代表される宗教が多かったのだが、ニーチェが「神は死んだ」と言った後で起きたフランス革命以降、現体制を打破しようとする革命思想が多いようです。フランス革命での「民主主義」、明治維新での「尊皇攘夷」、ロシア革命での「共産主義」などがあります。太平洋戦争ではこれが「皇国史観」だったわけです。こいつは一見すると革命思想では無いように見えるが、実は欧米中心白人中心の世界体制に対抗して、黄色人種によるアジアの秩序を作ろうと言う意味が込められていて、現世界体制を打破しようとするそれなりの立派な革命思想です。

とにかく過酷な現状を乗り切るために、民衆は新しい時代をもとめているわけですから、良い悪いはとにかくとして新しい考えが広がります。最近では「共産主義」という一時代を築いた革命思想が潰れてしまいましたので、そのかわりとて「民族主義(ナショナリズム)」が流行の様です。旧ユーゴスラビヤ崩壊なんかがそうですね。イスラム圏の「イスラム原理主義」も宗教と結びついて形を変えたこれでしょう。「民族主義」そのものは古くから有り特に新しくも無いのだが、はかに代わりが無いのでこれが広がっている様です。何せ単純な思想のため実に広がりやすい。悪いことは全て他民族のせいにすればよいだけですから。

しかしなぁ~、「民族主義」がろくでもない代物であると言うことは、第二次世界大戦で証明されていると思うのだが。日本、ドイツ、イタリアで起きた「民族主義」は自国を完全に破壊したばかりか、他国にまで迷惑を掛けたというのに。「世界をナショナリズムという怪物が徘徊している」とアインシュタインを嘆かせた怪物が、前回を経験した世代が少なくなってきて、前大戦の記憶が薄れてきた時点で、見事に復活して来たようです。現在の風潮を見てると、日本も他人事じゃないですね。
(注:アインシュタインの言葉は記憶が曖昧なのです。確かこんな感じだったと思うのだが。前に読んだ資料も見つからないし、誰か知ってる人がいたら教えてください。m(_._)m )

まあ戦争になるにしても革命になるにしても、原因は政府の返済不能な大借金であるには違いなく、どの様な方法であれ借金が消えて無くなるまで事態の混乱が続きます。要するに問題の本質はあくまでもこの政府の借金だと言うこと。これ消えて無くならない限り、経済状態は好転しませんし、政府も政策に足かせが掛かっている状態でまともな政策を取りようがありません。

結局は混乱のさなか、タイミングは色々であるがハイパーインフレが発生。現政府はこの責任を取る形でハイパーインフレとともに消滅します。まともな政策が出来ない政府は存在意義がありませんし、国民からも信用されませんから消滅する以外無いのです。そして新しい政体による新政権が出来、ハイパーインフレにより借金も消えて無くなっており、古いしがらみも無くなってまともな政策も取れるようになり、経済そして政治も安定する様になる。

つまりはこの現象は、設立され安定状態が長く続いた国家が、設立の精神を忘れ、国家組織内部で制度的矛盾がたまり、それでも政府内部では下らぬ派閥争いに明け暮れ、あらゆる問題を借金として後回しにしていった結果、借金を返済不能に陥り倒産する。要するに「国家倒産」の現象なのだ。確かに一般大企業の倒産とそっくり同じですね。こうしてみると「あの戦争」と言う物も、設立して80年ほどたった「大日本帝国株式会社」の倒産、と言う実に単純な話に見えてきます。太平洋戦争その物は、倒産間近の企業が放った、起死回生の一発逆転の賭と言うことです。

ここでこのパターンに名前を付けたいと思います。「国家倒産法則」と言うのを最初考えたのだが、これではどうも面白くない。と言うのもどうもこのパターンがどの方向に進むかは、その時にでてくる「革命思想」によって決定づけられているからです。「革命思想」とは要するに、新しい国家体制を作ろう、と言う思想です。腐りきった政府・官僚を持つ現体制は消滅するのは当然として、新しい体制のビジョンが時代の方向性を決めている。

よい例が「明治維新」編です。ペリー来航以来15年近く続いた動乱は、坂本龍馬により「幕府を倒して新政府を作る」という具体的ビジョンが示されたとたんに、1年程度で実現して新政府が誕生している。その前の「尊皇攘夷」という民族主義的思想では、幕府の権威は確かに落ち込んだが、事態が混乱するばかりで何も解決されていない。しかも新政府成立後には「富国強兵」というビジョンが示され、欧米の技術力を取り入れ肩を並べることを目指し、うまく民族主義から脱却している。これは非常にうまくいった革命例でしょう

これが「あの戦争」編の場合、「皇国史観」と言う思想に集約され、全く国内混乱を解決出来ずに、最後に海外に打ってでる形になった。最後にアメリカにより革命をしてもらうという最悪の例の一つでしょう。方向性を間違えるだけでこれだけの違いになる。

また、この手の思想があまりでてこない場合、「清朝滅亡」編のように混乱している時期がやたらと長くなるようである。この場合でも最後に安定政権を作り出したのは、共産党という思想集団ですね。

出典:あの戦争の原因_9


09年度予算が成立しました。一般会計総額88兆5480億円です。予算は一般会計総額が88兆5480億円。うち政策的経費である一般歳出が51兆7310億円でいずれも過去最大です。泥沼の日中戦争から財政は崩壊状態になり、抜け出す為にアメリカに奇襲攻撃をして太平洋戦争を始めました。日本の国家予算は爆発的に増大しました。結果として、不可逆的に滅びへの道を転がり落ちていきました。
さて今回は実に面白い結末となりましょう。
既存のシステムが崩壊してもビジョンがあれば不死鳥フェニックス(火の鳥)として復活する事ができます。明治維新がそうえした。しかし、敗戦によりアメリカの属国となった戦後の日本はどうでしょう。結局、昭和維新は視野が狭く内戦を恐れて対外戦争に活路を見出しました。身内に甘く外に厳しくしたのです。しかし、他人を殴っても頭痛は治りません。手が痛くなるだけです。
日本はまだ社会が大混乱にはなっていません。しかし、『連山』を始め『秋月』「秋月便り」などは大きな力を発揮しています。
では水素文明とはどんなビジョンでしょうか?

金持ちがいなくなる文明でしょうが?違います。貧富の格差はあります。
特定の宗教が強制される文明でしょうか?違います。宗教は関係ありません。
民族や国家の壁がある文明でしょうか?違います。垣根のない文明です。

違いは環境に良いという事です。海から海産物を取り内陸部でそれを食し残飯を砂漠にすてる文明です。その輸送エネルギーは水素ですから酸素と水素が結合して純粋が発生します。その水とバイオ樹脂と海産物の残飯(ミネラル)により自然に砂漠を草原にし森林や農地に変化させえる文明です。多くの人々に賛同され易いメタ構造を持ちます。

多くの人々に賛同されるという事は雑多な人々を秩序化する為に多くの力が必要となります。つまり、賛同者には高いコミュニケーション能力が問われるという事です。そして、国境を越える以上はテレビ会議やwikiのような智識ベース、最新鋭のエキスパートシステムを活用する電脳強者である必要があります。これを排他的かつ独占的に報道しているのがネット出版『連山』であり、教育部門が『秋月』、学習部門が「御蔵」、マガジン部門が「秋月便り」という事です。参加メンバーは1年から2年で先輩としての指導的な立場となります。当然、参加費は無料となります。『秋月』にも「御蔵」にも特定の教師はいません。それぞれが教え合う関係です。しかし、新規メンバーは礼儀や作法を学ぶ必要があります。その為に指導的立場になるまでは会費が必要となります。7割以上の人が1年で会費無料の指導的立場になっています。1〜2年目を礼儀や作法を学び期間であり、3〜4年目は指導的立場として礼儀や作法を教えながら、それぞれの専門分野を遠隔にて教え合います。そこに戦友システムのような学友システムが誕生します。遠隔教育『秋月』の実績は「秋月便り」としてメールマガジンとして購読者に配布されます。書籍の即売会であるコミケの情報や派生的内容はネット出版『連山』で流されます。「秋月便り」を読み遠隔教育『秋月』に参加したい人はグーグルトークを使って遠隔学習「御蔵」に参加する事ができます。(来週の号外は必読です!)
既存の社会システムが上記のように崩壊すれば、社会が安定している状態での常識が全く通用しない現象が発生します。炭素文明が活性化していれば水素文明に出番はありません。太陽が天空にある時、月は白昼の残月となり、多くの星は見えなくなります。しかし、そこには月もあれば星も光っています。ただ太陽の光が強過ぎてその星々の弱い光が見えないだけです。しかし、化石エネルギーに依存する炭素文明は攻勢終末点を近く迎えます。平成21年7月22日、日本で皆既日食が発生します。太陽が隠れれば日中でも多くの星々が見えます。石油を中核とする炭素文明から智識と情報による分散型の水素文明への転換点です。覇権国日本の勝因は全て上記にあります。日本では炭素文明に従属する人々は順次、インフレで貧しくなり孤立して消えていきます。そして、水素文明に協力する人々は活性化していきます。幕府という分散型のシステムは徴兵をしません。多くの封建領主が自発的に軍役に参加します。その奉公により土地支配を認めてもらう御恩を受けます。水素文明も同じです。多くの文明コンサルタントが智識や情報を提供する事と引き換えに彼らのCCを保証します。つまり、それぞれの智識人が情報を出し合いそれが智識ベースとなり最新鋭の情報技術によりエキスパートシステムとなる事によって水素文明は完成します。
「大方は隅無く、大器は晩成なり。大音は希声なり。大象は無形なり」 
大きな空には隅がない、大きな造形物は完成したかどうかも分からない、大きな音はかえって耳に聞こえないほど幽かである。一番大事な物は形が無い。
通貨や言語、権力には形がありません。形而上の存在です。水素文明は巨大で完成しても理解する事は不可能です。そして、CCも当然ながら形がありません。水素エネルギー兌換の国境を越えるコミュニケーション・メディアです。幕府が多くの御家人によって支えられ、モンゴル帝国が多くの遊牧民族で構成されたように、水素文明は多くの智識人と彼らの情報により成り立ちます。メシア(救世主キリスト)といえども、奇跡を見せなければ信じてはもらえませんでした。もし、人類が助かりたいならある一定の人々が我らに協力すればそれを証明する事ができるでしょう。それは未来永劫100万人の奇跡と呼ばれる事になるかも知れません。太陽の光は優しく弱いですが太陽炉で多くを集めれば鉄をも溶かす高温となります。人々の小さな想いも、集約すれば世界を変える事ができます。そして、世界を変える為には大きな目標の為に個々の人々が小さな行動を行いそれを他者に説明する事です。
(参考例)悲観的に考え、楽観的に行動しよう 新就農の現実とは
他人をどんなに愛しても、どんなに大切に思っても、実際に行動しないとそれは伝わりません。それは言葉かもしれないし、プレゼントかも知れません。しかし、何かを為さないとそれはすぐに消え去ります。だから情報化社会は多くの産業や個人がそれぞれのメディアを保有する社会といえるのです。農家が電子新聞を作り、病院がメールマガジンを発行し、工場がインターネットでビデオ放送を流す時代です。
日本の人口は1億2700万人です。1%弱の人々が水素文明の為に動けば世界は必ず変ります。そして、それは本当に奇跡となり世界は変わり砂漠が緑化され多くの人々の命が救われ動植物も喜ぶでしょう。それは人が破壊者ではなく共存者として地球に受け入れられる瞬間になるでしょう。そう、それは遠い未来ではなく私達が行きているこの瞬間に叶える事ができる奇跡なのです。

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