2009年5月3日1時30分
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三菱樹脂は民事再生手続き中の農業資材専門商社の水耕栽培事業を近く買収し、11年から、野菜工場の運営に必要なノウハウや設備をまとめて販売する事業に乗り出す。
先行組も収益拡大の好機とみる。90年代から野菜工場の設置を始めた大成建設は野菜栽培ベンチャーと連携。工場設置から販路まで総合的に支援する事業を始めた。遊休設備の活用を狙う精密機械や電子部品会社などから約70件の引き合いがあるという。
三菱総合研究所は今月末、野菜工場の関連ビジネスに参入を目指す企業の研究会を発足させる。酒井淳子研究員は「野菜工場は初期投資がかさむため、短期間では収益を上げにくい。だが、中長期的に利益を生みだす事業と位置づければ、国内に定着する可能性は十分ある」とみている。(寺西和男)