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回転ずし盛況、90円時代に 魚価下落、節約志向で(1/2ページ)

2009年5月4日

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写真回転ずしを楽しむ家族。値引きキャンペーンが好評だ=大阪府東大阪市のくら寿司高井田店グラフ

 不況で多くの外食産業が低迷するなか、回転ずしが底堅い人気を集めている。定番の「1皿税込み105円」を下回る「52円」や「90円」といった値引きキャンペーンを各社が展開しているためだ。世界的な資源争奪戦で高騰した魚の価格が不況で下落していることや、節約志向で「安・近・短」のレジャーが好まれていることも追い風になっている。

 「無添くら寿司(ずし)」を展開する「くらコーポレーション」(堺市)は1日から10日まで全店で、携帯電話のメール会員に限り、サイドメニューのジュース(210円)を頼むと1皿105円を92円に値引きしている。家族連れなどの反応は上々で、売り上げは平日の50〜60%増しに。ゴールデンウイークに入ってからは「夕方以降、全国に約230ある店の半分で2時間以上、お待たせしている」(同社)という。

 値引きキャンペーンは、昨年12月から断続的に実施。昨秋から来客数が落ち込んでいたが、値下げの結果、売り上げ、客数が前年同期と比べ2割増えた店もあった。

 「あきんど」と「スシロー」を展開するあきんどスシロー(大阪府吹田市)も、全国約260店すべてで月5日程度、1皿105円から90円に値下げしている。昨年10月から一部の店で値下げしたところ、客数が最大で通常の約2倍になり、2月から全店に広げた。

 かっぱ寿司を展開するカッパ・クリエイト(さいたま市)も、ほぼ全店で昼食時に1皿94円に値下げ。元気寿司(宇都宮市)も昨年12月から毎月、一部店舗で店が指定する数品を1皿52円にするキャンペーンを続けている。

 値引きを可能にしたのは、高騰していた水産物価格の下落だ。中国など新興国での需要増大を背景に、1キロ通常300円前後の生ビンチョウマグロは700円超(昨年10月)に、通常600〜700円の輸入メバチマグロも800円台(昨年6〜10月)に跳ね上がっていた。しかし昨年秋以降は、世界同時不況や円高の影響で高騰前の価格水準に落ち着きつつある。

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