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◇アルシエル特ダネ情報局【第3回】「ハルモニア」について そのA◇
 
こんにちは、土屋です。
今回の特ダネ情報局は、前回に引き続き志方あきこさんのニューアルバム「ハルモニア」についてのレビューをしたいと思います。前回から半月経ちまして、一部ネットショップなどで全曲試聴などが上がっていますから、期待もかなり膨らんでいるのではないでしょうか?

前回は「風」「火」「水」までお話をしましたので、今回は「大地」からお話をしたいと思います。大地の章は、個人的に最初の小曲がお気に入りです。如何にも野生の息吹という感じで、原生林でたくましく生きる人達が、歌いながら働いているといった雰囲気でしょうか。とてもリアルに大地を感じるこの曲は、まさにこの章の扉として相応しいものと言えるでしょう。大地の章といえば、アルトネリコファンの皆さんにはおなじみの「謳う丘」が収録されています。今回も私の方がアレンジをさせていただきましたが、相変わらずの変な曲になってしまっているという事は否定しません(笑)。今回はアルトネリコ2の世界メタ・ファルスの昔話「ラプランカ伝承」の1つをモチーフにした曲作りをしています。
「静寂司る魔神の手記」などというサブタイトルですから、またラプランカがどうなってしまうのだろう!?とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、今回のお話ではラプランカはごく普通の少女として描かれています。ガストショップでは伝承本も付きますので、是非お話も一緒にお楽しみ下さい。
大地の章が終わると、4種類全ての章が終わることになります。ですが、私が個人的に注目したい点は、ここから先なのです。大地が終わった後に続く曲「調和〜Harmonia〜」は、このアルバムを総括する曲です。地水火風の4大エレメントが一つになって世界を創る、というイメージが感じられるこの曲には、ビックリするようなギミックが隠されていました。この曲は詞の中で4つの元素のことを1つずつ語っていくのですが、その1つ1つのメロディ、歌詞が、地水火風4つの楽曲の小曲のそれと同じものなのです!四大元素が1つにまとまって世界となる…この表現を、それぞれの小曲のメロディや詞を1つの楽曲にすることで為し得ているという、ビックリするような仕掛けになっているのです。この曲自体がまた、アルバムの締めに相応しい壮大な仕上がりになっており、今までの総勢15曲によって旅してきた世界を振り返りながら、充実感と達成感で涙が滲みました。色々な世界を旅してきた、振り返れば楽しいことも辛いこともあったけど、今ここにいる…といった、まさに1本の壮大なストーリーを見終わった後のような気持ちになれるのです。更に続く最後の17曲目はエピローグを彷彿とさせる作りとなっており、この曲がエンディングスタッフロールを見ているような気分にさせてくれ ます。
このアルバムを聴いて私は、単なる「曲の集まり」ではなく、物語を持つ「1つの世界」として考えられて創られているように感じました。アルバムを聴き終えたときにあたかも壮大な映画や何篇もある壮大な物語小説を見終わったかのような気持ちになったのは、初めてのことかもしれません。私のつたないレビューではなかなか感覚が掴めないと思いますが、是非アルバムを通して聴いて、壮大な世界に足を踏み入れていただき、この感覚を共有してもらえたら嬉しいと純粋に感じています。

今回で「ハルモニア」のレビューは終了です。次回はさぽているコスチュームコンテンストについてお話ししたいと思います。
それでは、また次回!

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