2009年5月4日 8時24分
【プラハ田中成之】訪欧中の麻生太郎首相は3日夜(日本時間4日未明)、滞在先のプラハのホテルで同行記者団に対し、衆院解散・総選挙の時期について、「衆院選と東京都議選とどちらを優先するかと言ったら、それは衆院選だ」と述べ、7月12日投開票の都議選の時期に縛られずに衆院解散の時期を判断する考えを示した。
衆院解散の条件として、首相は「09年度補正予算案と関連法案の成立が優先順位の一番」と強調。ただ、「(民主党が審議を)参院で引き延ばしたら、さっさと解散しろという意見が出るかもしれない」と、成立前の解散にも含みを残した。また、「解散と言っても(衆院議員の任期満了まで)4カ月だから誤差の範ちゅうだ。衆院議員はみんな『来月でも8月でもいい』と思っていると思う」と指摘した。
衆院選の争点には「(米海軍)第7艦隊だけで日本の安全保障を守れるかが大きなポイント。自民党は景気対策と同時に税制改正も言っている」と述べ、安全保障や消費税増税を挙げた。国会議員の世襲制限は「世襲だからいい悪いというのがおかしい。いかにいい候補者を選び出すかだ」と述べ、争点にするには慎重な考えを改めて示した。