辻が花の工房を見学… その壱
テーマ:着物お友達の辻が花作家さんの工房を見学させて頂きました
こちら のイベントでもお世話になった福村さん親子の工房『絵絞庵』さんです(*^▽^*)
洛北の山並みを背にした工房は築80年という古ーいおうち
おくどさんは昔ながらの井戸、扉も全て木と紙…自然に溢れたとっても素敵な工房です
お部屋の衣桁には素敵な作品がかかってました。
丁度、冬らしい柔らかな色合いが綺麗な椿の訪問着です
こちらは縮緬のショールと梅柄の帯
「辻が花」とは「絞り染めを基調として、描き絵・摺箔・刺繍などを併用したもの」というのが現在の定義
今では「友禅染め」が模様染めの主流となり、大抵どんな模様も染められるようになりました。
しかし、友禅染めが始まったのは江戸中期頃。
それまでは全て絞りや刺繍で模様を描いていました
辻が花の特徴である絞り染めの基本が出来上がったのは奈良時代。
絞り染めは絞纈(こうけち)ともいいます。
一般的に絞り染め、と呼ばれる布地を糸で括り浸染して模様を染め出す方法です。
友禅が成立するまでの染織技法は纐纈を含む三纈(さんけち)と呼ばれるものが主流でした。
絞り染めの纐纈、板に挟んで染める夾纈(きょうけち)、蝋を使って防染する蝋纈(ろうけち)、で三纈。
中でも室町から安土・桃山時代に発展したのが現在「辻が花」と呼ばれる染め方
つまり、元々辻が花は、如何に模様を描くかを突き詰めて発展していった染織技法です。
だからこそ、自由自在に模様が描ける友禅染めの発展とともに衰退していったのですが…
近年、様々な染織作家さんの努力で「辻が花」の名は技法のひとつとしてまた復活しています
工房では辻が花の歴史が分かる文献も色々見せて頂きました(*^▽^*)
作品に袖を通させてもらっちゃったしっ
全体に幾何学的な絞りの模様が淡い濃淡で描かれた訪問着
長くなったので辻が花の技法についてはまた次回っ
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