きものステーションにて、きもの春ぶらりが始まりました
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なので今日は久しぶりにコーデのお話
最近、着物を着てはいるのですが写真を撮る暇が中々なく
blogでは久しぶりの着物姿ですねぇ(^▽^;)
この日は春にも関わらず、季節に逆らうかのような思いっきり秋らしいコーデ
羽織を着たままだとこんな感じ。
紫の市松模様の長羽織は、長襦袢地なのか、物凄く生地が薄いです。
でも春なので逆にちょうどいい感じもします…
実は京都ではもう桜がとっくの昔に開花しているので、羽織を着たままなのはいかがなものか、と言われればその通り。
でも昨日はみぞれ混じりの雨
、という落ち着きのないお天気なので寒がりのゎたくしはまだまだ羽織を着続けます
羽織無しだとこんな感じ
大輪の菊が鮮やかな小紋に橙色の無地の帯。
帯揚げ帯締めは最も使いやすい黄色です。
この写真では良く分かりませんが…
この着物、小紋なのに前身頃も後身頃も袖付けも殆ど柄が合っています
一瞬、ぇ、訪問着
と思うほど。
仕立て屋さんの努力も勿論のこと、反物自体が柄が合うように工夫して作られた可能性アリ、とのこと。
菊の柄が大きい分、あまりにも柄が合っていないと不恰好なので工夫されたんでしょうか。
ちなみに帯は、地紋に菊と桐がはっきりと描かれた無地です。
菊と桐って天皇家みたいやん、と最初は思ってましたけど…
無地の帯ってめーっちゃ使い勝手いいです
特にこの帯は朱色じゃなく、柔らかい橙色なので色んな着物に合わせられて重宝しております
他にも、黒い無地帯とかあれば便利やなぁと思うんですけど…
黒無地の帯じゃぁ喪用になっちゃうかなぁ
この着物を着たのは春のうららかな日差しの日
ちょっと季節間違えた気もするけれど…
だって秋好きなんですもん
春の気候は好きですが花粉症がある分減点です
春と秋、どちらが好きか
これは現代の私たちだけでなく、万葉の昔の人々にとっても気になるテーマであったらしく…
万葉集にも、春山の万花の艶と秋山の千葉の彩とどちらが優れているかをテーマに競い合う歌が残されています。
とっても好きな歌なのでちょっと長いですが全文でご紹介しますね。
「冬こもり 春さり来れば
鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ
咲かざりし 花も咲けれど
山を茂み 入りても取らず
草深み 取りても見ず
秋山の 木の葉を見ては
黄葉をば 取りてぞ偲ふ
青きをば 置きてぞ嘆く
そこし怜し 秋山吾れは」
超意訳すると…
「冬が過ぎて春が来たら、今まで鳴かなかった鳥が来て鳴いたり、咲かなかった花が咲いたりするから素敵。
でも山は木が茂り合ってて、折角咲いた花を取りに入れへんし、草が深過ぎて花を摘んで見ることも出来ひん。
秋の山なら、黄葉した葉を手に取って愛でるのに、春の山の黄葉してへん青葉はそのままに置いて色づいていないのを嘆く。
なんかそんなん嫌やし、私は秋の山の方がいいと思う。」
何となく関西弁(^▽^;)
まぁ実際その時代は近畿が政治・文化の中心ですし、喋り言葉もどっちかと言うと関西弁に近かったような気がするので。
この歌の作者は額田王(ぬかたのおおきみ)
「茜さす~」という天武天皇(大海人皇子)との相聞歌で有名な、私の大好きな万葉歌人です。
はじめは春山の美しさを褒め称えていると見せかけて、最終的には秋山を支持する…
宴の余興の席ならではの遊び心のある歌やなぁと思います。
機転の利いた良い女、ですよねぇ
やっぱり、いくら秋が好きとはいえ、全身で表現してまってはちょっと無粋
一見春を愛でているようで、実は秋を愛する心を忍ばせる…
そんなコーデが出来たら素敵ですね
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