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デモ隊が市民イベント乱入、週末のソウル大混乱(下)

 ソウル広場一帯は子供の手を引いた家族連れでにぎわっていた。デモ隊はパレードを見物する市民に混じって路上に繰り出した。太平路一帯は進歩新党、全国公務員労働組合、社会主義労働者連合(社労連)などデモ参加団体の旗約40本で埋め尽くされた。そしてデモ隊はパレードの音楽に合わせ、「独裁打倒」「明博(ミョンバク)退陣」などのスローガンを叫び始めた。

 デモ隊の一部はパレードの最後尾で、風船が飾られた乗用車20台に近づき、風船をはがして、車の窓をたたいた。運転手が抗議すると、暴言と共に「人が焼け死んだんだぞ」「市民に腹を立てやがって」などと叫び、車のドアを足でけるなどした。

 デモ隊は午後8時5分ごろ、ソウル広場に設置された祝賀公演のステージに殺到し、司会者のマイクを奪い取って占拠。壇上で旗を振り回すのを、イベントのボランティアらがやめさせようとしたが無駄だった。

 こうした混乱が起きる中、市民らはデモ隊を避け、バスの停留所や地下鉄の駅へと分散していった。10歳の息子と一緒にやってきた女性(40)は「午後5時に来て、最前列の場所を取っていたのに、台無しになった」と話した。米国人観光客の男性(26)は「デモはどんな国にもあるが、もう少し平和的にやってもらいたい」と語った。

 ソウル文化財団のアン・ホサン代表とヒョン・ジェソプ南大門署長は午後8時10分ごろ、スピーカーを通じ、「市民の安全を懸念し、開幕式を中止する。市民の皆さまは帰宅してください」と放送した。デモ隊は警察の鎮圧を避けて分散したが、午後9時15分ごろに再び明洞のミリオレ前に約700人が集結した。デモ隊は警察に向かって卵やペットボトル、缶などを投げつけるなどした後、午後11時半ごろに解散した。

チョン・ジソプ記者

パク・スンヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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