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【愛知】

友釣り用アユ2世の養殖に成功 県水産試験場が新城で放流

2009年5月2日

友釣り用に開発した闘争心の強いアユの稚魚を放流する漁協関係者ら=新城市大和田の豊川支流の大和田川で

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 県水産試験場内水面漁業研究所三河一宮指導所(豊川市)は、友釣りに適した闘争心の強いアユの2世の養殖に成功し1日、新城市の豊川支流の大和田川に150キロを放流した。全国的にも珍しい取り組みで、友釣りの人気復活が期待される。

 県内のアユ漁獲量は大半が友釣りによるが、1987(昭和62)年の681トンから減り続け、2003年には125トンに。その後、少し増えたが07年も179トンにとどまる。

 友釣りは、縄張りから追い払おうと、おとりアユに向かってくるアユを専用の針に引っ掛けて釣り上げる。人気復活には闘争心の強いアユが必要と考え、07年度から友釣りで釣れた豊川産アユの2世育成に着手。

 昨年5月に友釣りで釣った291匹のうち生き残った192匹の親から受精卵を取り、12万匹の養殖に成功した。

 この日放流したのは11センチ、16グラム前後に成長した約9400匹。県内の河川には5月末までに計約2トンの稚魚が放流される。

 中嶋康生・主任研究員(40)は「あとは2世が闘争心を発揮してくれるかどうか」。成果が確認されるのは友釣り解禁後の6月以降になる。

 (志方一雄)

 

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