2008-06-01 「岡田斗司夫の遺言6」レポート提出_序
■[岡田斗司夫]「岡田斗司夫の遺言6」レポート提出_序

日時:2008/05/25 19:30〜22:52頃まで 新宿ロフトプラスワン(約150人以上_前売り完売)
http://putikuri.way-nifty.com/blog/2008/05/post_1ed4.html
※注 いつものウザイ目次です。よろしくです。
※遺言一章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言」レポート提出_1〜3
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20071216
※遺言二章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言2」レポート提出_その壱〜参
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20080128
※遺言三章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言3」レポート提出_メモP1〜P31
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20080217
※遺言四章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言4」レポート提出_前中後
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20080317
※遺言五章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言5」レポート提出_Vol.1〜3
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20080415
1.前説から本題に入るまで
○前説いろいろ(その1) 鳩サブレー
※注「次回の遺言の日程も決まっているんですが〜」っとロフト斉藤さんマイクから呼び込みがあって、
小脇に黄色いカンカンを抱えた岡田さんが入場。
・鳩サブレーをさしいれにもらいましたので、みんなで食べましょう。あ、カンカンは欲しい。すっごい欲しい。
→休憩時中に食べたい人は来て下さい。一枚一枚がデカイんだ。みんなに行かないや。
・専用コースターもあるよ。鳩のつぶやきとかがカワイイ小冊子は、僕が貰っていくよ。
・もーいい加減に今日で終わる予定なんだよ!喋っている端(後)から忘れようとしているから〜。
・ただ一つの話なんだけと一つ一つが長いんだ。ABCDを話している内にEFGも言わなきゃとなってHIJとか〜になって。
→ひとつの話題を喋るのに10分以上かかってしまって長期化してしまうという。
・今回は6章、もう今回で終わりって言うのも飽きてきたので、7章も予め押さえておきました。
→でも、7章は予備日で念願の寝言シリーズを。いい加減なこと、無責任なことを言うんだ。
・今回はレジュメが約4枚。大きい話題としてはガイナックスの没企画「UFO」「ウイザード」「トップ2の没設定」になります。
・なもんで、今回はビデオ素材は使用しません。ほら、プロジェクターが予め上がっているでしょ。
・今日は大体3時間でやります。22:15頃に終わって。ほら、みんなも明日の仕事があるんだろうからね。
→とか、言いながらも世間話から始めます(笑)。
○前説いろいろ(その2) 『オタクはすでに死んでいる』
・この話題は寝言でやるべきかなあ。『オタクはすでに死んでいる』の反響がありますね。
・面白かったからやりたいんだけど、やりたいな。でも、今日の客層と被らないかもしれないな。
・でもさ、今日の客層もイマイチ分からないな。アニメの話なのか、オタク論なのか。終わりの質問コーナーでは濃い人が多いな。
・『オタクはすでに死んでいる』は評判になっていますね。どんな本なのかの説明するけど〜。
・オタクだけでないく、あらゆるジャンルを網羅したもので、民族の維持が出来なくなったから〜。
※注 ここらへんは本を参照して下さい。
・実感としては、読んだ人の感想を書いたブログのみを読んだ人が騒いでいるのが面白い。
・(このタイミングで)店員「冷やしトマトです。」はい、冷やしトマトですね(笑)。
・本の読んだかどうかの認知の差があるときに自分の考えをぶち込んでいいものか?
・今回の論争には加わる気は無いんだ。論争をしている人は大体30才半〜後半ぐらいかな。
・そもそも、オタク言論が現在存在しているって思っている人がかなり多いんじゃないのか。ってその人はネットの中心しかいないのか。
・論争しているのは、彼らの歴史なんだから、喧嘩して炎上していけばいいじゃないか。卒業生が在校生を見ている気分なんだ。
○前説いろいろ(その3) さらに『オタクはすでに死んでいる』
・でも、釈然としない部分が何カ所かあるんだよ。本の部分部分で反論箇所が違っているから。
・オタクはすでに死んでいる。ってのは理解している。本の後半部分で反論している。
→前半で賛成しているからこそ、解散!って意見に反論している。センチな気持ちになっているんだ。
・後半に反対している立場の人もいる。オタクはまだ死んでいないって考え。
→ここの対処法は、本ではここにすがってもダメなんだから、別の場所に行こうってこと。
・本の前半部分(オタクは死んでいない)の反論は構わないけど、本の中で自分は「オタキングがはいらない」「オタク業界に代表はいらない」って代表者を辞めた。で、本に反論するのであれば、リスクを背負う代表者を立てなければいけないんじゃないか。
→そこがカッコ悪いぞって。お前らの話だぞって。
・そこが僕なりにスジが通っていないんじゃないのか。
○前説いろいろ(その4) さらにさらに『オタクはすでに死んでいる』
・つまり、空位になっている王座を誰が継承するって話になっているんじゃないの?
・「岡田の言っているオタクってのは少数で〜」とか言ってないで、去って行った人の悪口を言わないで、統一戦線をはるオピニオンリーダーをやるべきなんじゃない?
・それがやれないんじゃどうすればいいのかって。そんな根性なしは、まあ、30代ならば責任をとって欲しいな。
・で、面白いもんで、二代目を就任できそうな本田君とか東さんとか絶妙なヤツは空気を読んで発言しないんだよなあ(笑)。
・すぐに反論している人はおっちょこちょいなんだよなあ。
・フレームに気付いていないんだよ。
○前説いろいろ(その5) 正解とか教典があるのがイヤ
・なぜ、この遺言シリーズにて録音は厳禁だけど、メモをとるのはokにしているのか。
→(録音テープがら完全版を起こしたりして)これが正解とか教典とかになってしまうのがすっごいイヤだからなんだ。
・ブログにこのイベント報告を書いて批判とか反論されるのは、その人がさらされるべきものだから。
・でも、前々回の「採点する」とか言ったら、ハードルが高くなって、書いている人が絶妙に歯切れが悪くなって(笑)
・オタ死で反論する人は、その人達を統合してムーブメントを取ろうとしたら、責任をとろうよ。
・男気のない人は。世間って整合性/合理的なものではないし、動いてくれないよ。
→感情や気持ちで見ていかないとダメだよ。
・この反論のやり方では、ブログでのやり方では皆は動いてくれないよ。
・自分は今宮高校出身なんだけど、これって、卒業生の飲み会ではやってもいいけど、学校の文化祭に行ってやるべきものでもないし、やっちゃダメなものだしね。
・ああ、これだけで25分も使ったよ(笑)。
※注 やっぱり後日での書籍化とかはなさげなんですかな。残念です。
で、テレコは使ってません!そこは褒めて下さいw。自分の意見はノイズと思ってますんであんま入れませんが。
しかし、自分のメモスキルが学生時代に戻りつつあるなあ(笑)。
2.M君事件にて
○没企画の発生近辺の状況から(その1) 高度な精神ゲーム
・で、本題に入るけど、「おたくのビデオ」が1991年にあったんだ。
・前にも話したけど、このくらいに「M君事件」があったんだ。世間的には「連続幼女誘拐殺人事件」とかだけど、こっちは「M君事件」とか「宮崎君事件」とか言ってるけど。
・この事件があるまで、「俺達はロリって高度な精神ゲームをやっているんだぜ」って言っていたけどそれが世間的に通用しなくなってきた。
→「俺達は〜」って表現方法は今の「萌え」でも同様に使用することができて。
・これがリアルな現実の事件で崩されて行った第一弾だったんだ。
→これと同じく大っきなものとして「オウム」がある。
・自分のやっていることに疑問を持つようになった。こんなニュースを娘のオムツを換えながら見てたし。
・ロリとか現実に妄想するものではないぞ。その当時に子供と接していると分かるんだ。
○没企画の発生近辺の状況から(その2) じゃあ俺達は?
・口でいうのと、何年も実現場に行き来すると頭が切り替わってくるんだ。こんなものを好きで〜。
・M君の部屋がテレビで公開されたけど、まあ、自分や仲間達の部屋にそっくりなんだわ。
→この部屋の持ち主のコイツが犯人!って、じゃあ俺達は?って。
・M君の部屋が十段なら八段所有者は会社に沢山いるし、自分は六段ぐらいか。
・自分が四国から連れてきたヤツでかんだよしおって(今は2chの削除人の代表的な立場なんだけど)、これがオタクが大嫌いでさ。
・M君が刑を受けるのであるならば、それは「俺達の代表」としてではないのかって。
・近代法の刑罰ってのは心の中でいくら思っての罰せられないものなんだ。いくら妄想してもいいけど、それを行動に移した場合に罰せられるもの。
→それに対して、大昔は宗教的な面が大きくて、それ自体を思ってもいけないものでもあった。
○没企画の発生近辺の状況から(その3) その日食べたご飯がどんなだったか
・その近代法の考え方を知っていながら、でも、「俺達の代表」で捕まったんだから、それは、、、、。
・その頃から、オタクのイメージは暗黒に行ってしまったんだ。
・このオタクって言葉も世間的にメジャーになったのもこの事件が契機であるし。
・彼と俺達を分けるものは、ほんの、本当に薄い線でしかない。するかしないか、その時の周りの関係性とか、その日の運であるとか、その日食べたご飯がどんなだったかとか、そんな違いしかないんだ。
※注 上記の大昔の岡田さん密着ドキュにてこんな発言があったことをかすかに覚えています。(本当にぼんやりと)
・オタクはバランスを持ってやっていかなければならない。
・左に転がって行くと「M君事件」があってそこは暗黒の世界が広がっている。
・右に転がって行くとそこにはオウムの世界があって、そこは紅蓮の炎があがっている。
・僕らはその真ん中をバランス良くとって進んでいかなければいけないんだ。
→eva劇場版時の厳戒令時のガイナックス社内にも入れた映像があったので、もう十数年前ですね。まったく違う表現だったかもしれませんが、これが自分の胸に入っています。今も。
3.おたくのビデオ
○おたくのビデオ(その1) マイティジャック
・そんな中で制作したのが「おたくのビデオ」。
・作中に登場する人物にはモデルがいるんだ。当時のゼネプロで毎日電話で「マイティジャックのTシャツありますか?」って聞いてくるヤツがいて(笑)。本当に毎日電話してくるんだよ!
→これを声優さんに正確に演技指導して、「こんな感じなんです!」ってさ。意味ないのに。
・当時のオタク業界にも上がりつつあった「まったくオタクはやだねえ」ってオタクがオタクを差別するって所からスタートさせるんだ。
・でも、まさか、最後にあんなに燃えるなんて。
・これもさ、山賀がいつものように脚本を隠れてやっていたんだけど、あの野郎w、自分がやった作品は自分でやりましたって正直に言えよ(笑)。
・山賀はこの脚本を書いている時には、俺はオタクとは関係はないって思っているのかもしれないけどさ、じゃあなんで、庵野と一緒にあんなに嬉しそうにイデオンのビデオを楽しく見ているんだよw!なんで、こんな会社に出社してくるんだよw!
○おたくのビデオ(その2) 手や顔に焼印
・この世界はテニスをやっているような奇麗なお姉さんと付き合えないのか。こころいきとか。
山賀「だから、この業界にはこんな女しかいないんですよ!」
※注 ここの流れはちょっとメモミスしました。山賀さんの言葉で全てを察して下さい。
・あちら側をターゲットにする。ミッドタウン側を。
・でもさ、いい女って必ずあちら側にいるんだよな。反対にオタ女もそう思っているはずだし。
・こちら側にいるのはなにかが違っているんだよ(笑)。
・よくあるじゃん。「理想のオタ彼女とは」って話でブレてくるのはそこ。
・「オタクがいい」って言ってくる人ってのは手や顔に焼印が入っているんだよ(笑)
→さらに言うと、こんなイベントにわざわざ来る人間は皆、手や顔に焼印があるんだよ(笑)。
・だから、カフェでベーグルを食べているような人達とは違うよな。
・なんか今、演説みたいだなあ。
○おたくのビデオ(その3) OVAであるかぎりガイナックスは好きなものが作れる
・「おたくのビデオ」は岡田と山賀の考えが合わさって最後はスパイラルになっていくは、その考えが一致していないから。
・「おたくのビデオ」なんて内容のものがOVAで作れるってことは、OVAであるかぎりガイナックスは、何でも好きなものが作れるって状況であることが分かったんだ。
・じゃあ、なんで好きなものがなんでも作れる状況なのか?
→発売元のビクターやBANDAIから、採算が取れる/販売できるって、たとえ今発売直後で採算とれなくても後数年単位で結果的に黒字になるだろうって思える/推測できると思ってくれたから。
・ガイナックスはアニメであるならば何でも作れる、ってことはじゃあ何を作ればいいのか?って悩みが出てくる。
・前に話した山賀監督大型企画「トレスコ」はそこで出てくるんだ。
・トレスコのことをブログで書いている所で、プレスコープでなくてプレスコだからね。
・プレスコのいい例はアキラ。あれは声優が先に声を入れて、そこに絵を合わせていたから、あんなにあっている。
山賀監督「やろうか!」→「やっぱダメです!」
※注 有名な話ですが「イノセンス」を作った時に鈴木プロデューサーは、「諦めた。この作品は10年単位で採算をとる。」って押井監督に言ったそうですね。
上がそういう判断をできるってのはなぜか?ってのはいろいろ考えることができますね。
○湾岸戦隊トレンディー(その1) ジュリアナとか行きましょう
・で、山賀が出した企画でかっこいいと思われている言葉とオタ用語を合わせたものを考えている。
・「湾岸戦隊トレンディー」「超弩級戦艦ティラミス」とかなんかそんなやつ。
山賀監督「これから、ジュリアナとか行きましょう。いや、今行きましょう!」
→これがこじらせて行ったってこと。
・トレンディーなことを合わせてやりたかった。
・トップでは努力とか根性を柱にしていた。前回話したけど、制作スタッフはまた別なんだけど。
・だから、今回は流行を柱にしようと。
山賀監督「僕たちはホイチョイプロにはなれません!このままでは岡田や庵野は幸せだけど、赤井はちょっと不幸せで、僕は100%不幸なんです!」
・そんなことないよね。山賀は「まほろまてぃっく」「アベノ橋魔法☆商店街」とかやってたじゃん(笑)。
○湾岸戦隊トレンディー(その2) VかTに変わっているだけ
・だから、この時は悩みをこじらせていたんだよな。
・山賀監督的には、まずスタッフにホイチョイプロになってもらて、普通の映画会社になってもらおうと思っていた。
・山賀ってのはアニメ会社に留まる人間じゃない。実際そうだから。
・アニメ会社→普通の映画を作る→一般の映画を作るってステップを進んでいく。
・作品を製作するにあたって、樋口や庵野はスタッフと一瞬で意気投合できるんだけど、山賀はスタッフとは合わせるのが難しいんだ。
・そこで出たのが湾岸戦隊トレンディー。
・あ、貞本がイメージボードを一枚書いたな。
→当人も意地が悪くて、コンバトラーVの服と一緒で、VがTに変わっているだけのやつ(笑)
・「こんなんでいいですか(笑)」って意地が悪い。
・絵描きって人は絵を捨てることはないから、どこかに残っているはず。なんかのきっかけで世に出ないかな?なんかの画集とかでさ。
○湾岸戦隊トレンディー(その3) オイルショックの来なかった日本
・で、ここで眠田さんが出てくる。また絶妙な企画を出してくるんだよ。
・このまま行ったら21世紀は明るくないのは分かっている。そのであえて、いや21世紀は明るいんだってものを作る。
・眠田さんはスタッフと企画とプログラムをコミコミワンパッケージで考えてくれるんだけど、またその企画が貧乏くさいんだよな(笑)。
・オイルショックの来なかった日本。科学がそのまま発展している。
・で、レーザー光線を背負ってのパトロールする主人公が主役で、オイルショックを起こさせようとする勢力との戦い。
→筒井 康隆の美藝公との類似性。
・パラレルワールドからの侵略があってさ。
・ここからが面白かったんだけど、ゲームにするには難しすぎるストーリーで。
・ゲームのストーリーはプレイする際に脇にあればいいもので、やっている時に忘れないようにすればいいものでなくちゃいけない。
・ゲーム性が高くなるところで、ストーリーが難しいと、プレイヤーは見失ってしまう。
5.ウィザード/WIZARD
○ウィザード/魔法使いのお話(その1) ガイナックスにいたら横でゲームがあって
・で、この時に山賀が新潟に帰省して、ゲームの企画を考えた。
・山賀が会社でふと脇を見るとゲーム部門に金があると考えた結果。
・山賀って大学には本当に映画をやるつもりで入ったんだけど、ふと脇を見ると赤井&庵野がいて、この才能を利用して〜。
→そこで、ガイナックスにいたら横でゲームがあって。
・また、山賀の作った企画が自分は魔法物や超能力ものをずいぶん見たけど、こーれが面白い!
・彼が魔法や超能力をまったく信じていないからこそこれが作れたんだ。
○ウィザード/魔法使いのお話(その2) 「魔法の国が消えていく」とは?
・いい世界観を掴むこと。元になったものでラリー・ニーヴンの「魔法の国が消えていく」ってのがある。
・この本はSF的に矛盾のないように完全に理論立てて創作されているもので、設定も凄いんだよ。
・現在なぜ、魔法がない/魔法使いがいないのか?
・この世界では魔法を使用する際に使用するもので「マナ」ってものがある。これは石油と一緒で有限資源物である。
・「マナ」があれば魔法は使用できるけど、魔法を発動したら消えてしまう。
・で、その最終話で、2大魔法使いの対決があるんだ。その最終話での対決の決着のつけかたが面白い。
・最後にコマを回すだけの魔法を発動する。「これで、俺は勝った」っと。
・「このコマは永遠に回る魔法をかけた。これで勝ったな」
→このコマが回らなくなる時に世界中の「マナ」がなくなってしまうことになる。魔法の使用が不可能になる。
・この世界観/設定が凄くて、当時からいろんな作家がシェアワールドで、言うなれば2次創作をしていたぐらいのものなんだ。
※注 この決着はほおおおお!ですよ。
○ウィザード/魔法使いのお話(その3) 音楽演奏にて魔法が発動する世界。
・山賀が二ヶ月かけて制作したものがウィザード。ディテールが王立並でしっかりしてた。
・魔法が発動すると「マナ」的なものが消費されるけど、心配している人はその世界ではまったくいない。
→今もそうじゃん。石油が有限であることはみんな知っているけどなにかするわけじゃない。だれかがどうにかしてくれるだろう/石油の変わりが開発されるだろう/自分達の生きている間は大丈夫だろうとか考えているじゃん。
・その世界の魔法発動は一筋縄ではいかない。複数人での強力がないといけない。
・魔法の発動は楽器の使用で可能となる。リードギターとかベースとかキーボード、そしてドラムって具合にね。
・複数の人が詠唱して初めて魔法が発揮する。
・その組み合わせの違いで魔法の種類も違うし、楽器を演奏するんで同じことも2回はできない。効果も毎回違う。
・同じ人が2回も同じ魔法が出来ないのも。バンド/楽器の使用で説明が可能になる。
・ドラムがリズムをきめて、大地の精霊を呼ぶとかね。
・楽器演奏なんで、魔法の種類によっては人数が多くてもダメ。演奏がぐちゃぐちゃになるから。
・フルオーケストラでとてつもない魔法も可能。
・山賀よ、なんでこんな面白い企画を!バカヤロー!お前はオタクだよ(笑)
※注 この設定は驚いた。震えます。
・で、その世界には当然のごとくリードシンガー志望があふれている。イカ天ですね。
・今って、バンドブームが一周まわって、いろいろ使えるな。山賀お前はCLAMPみたいな才能あるな(笑)
・この世界に最大の魔法を使用する一派が存在する。魔法旅団。
→これで大人数で/自動で大きな魔法の演奏発動が可能になる。
・でも、大きな魔法の発動が可能になるけど、その分自由がきかなくなる。
・お話の中で、主人公がこの魔法旅団と遭遇するシーンがある。
・主人公が自分の家から巣だって旅をしている途中に遥か彼方に魔法旅団が通るのが見える。上空に大きな大きな竜が飛んでいるのが見える。
・魔法旅団は大人数なので、いろいろな役回りの人がいる。楽器演奏者だけでなくて、その身の回りを世話する係とか。当然、全体の物資の量も膨大になる。
→その物資を大きな竜で運んでいるってこと。
・当然役割も細分化して、指揮者とかは指揮しかすることができないとか。
・主人公「ああ、アレが噂の魔法旅団か。いつか旅団に入れたらなあ。」
○ウィザード/魔法使いのお話(その5) 成長する主人公
・で、主人公が大きな都市で一番下からいろいろな仕事をしながらステップを踏んで行く。
・いろんな経験をするんで、いい世界だけでなくて政治的な面も見たりするし。
・お話のターニングポイントは「その世界の半分以上は幻である」って気付くことから。
・この世界は魔法の強い/弱いでなくて、戦略で決まる。一筋縄で行かないことを山賀は考えるんだよなあ。
・アニメって、「となりのトトロ」みたいに勇気や元気しか与えられないもの、それは本当にいいことなんだけど、それだけじゃ物足りなくなるんだよ。
・魔法が幻でしかない。勇気や元気しか与えることができないということ。
・主人公は成長していって、魔法使いとしての位が上がって行って、自分はなんでも問題は解決できると思い上がっていた。
・そこで、一つの事件が起きる。
○ウィザード/魔法使いのお話(その6) そんな時に
・その都市(もしくは勤めていた城かな?)の北の門は閉されている。開けてはいけないと。
・その北側から一人の子供が主人公の元にやってきた。で、お願いをする。
・「病気の母を救ってください」
・北側はスラム街。治安も悪いし、コレラ等の病が流行っていて、死体も多い。
・主人公の使用できるものはあくまで魔法:勇気を与える幻であって、実在する病気の母などは救うことができない。
・愛とか希望とか勇気とか元気とかしか与えることができない。なぜならばそれが魔法だから。
・そこでニヒルなヤツが登場する。この世界ではマイナーな科学者なんだ。
・「助けたい?ならば湯を沸かせ。新しい布を用意しろ。町を消毒するんだ。(大反対されているが)北の門を開放するんだ。」
・助けられる人しか助けない。実際に子供の母は助けることが出来なかったが。
・市街に亀裂が発生する。北の門を開放したこと、魔法は万能ではないと気付いたこと。その他もろもろ。
・そんな時に魔法旅団が攻めてくる。
○ウィザード/魔法使いのお話(その7) もちろんアドベンチャー
岡田さん「で、これはどんなゲームをやるの?」
山賀監督「もちろんアドベンチャーですよ。」
※注 会場爆笑
・アニメでもダメ、小説でも派手になると。
・このゲームになると、ゲームクリエイターはイラストレーターの立場にしかならなくなる。
・自分(岡田さん)はそれでもいいくらいノリノリで「この企画は是非ともやりたいな!!」
・赤井から指摘されたけど、このゲームは単調的なものにしかならなくなってします。その分、分岐を多くして難しくする必要がある。
・山賀の本当のストーリー一本が面白いから、これは2回3回とやるとバレるぞ。
→分岐毎単位でエピソードをどんどん追加していく。こーれは大変だ!
・まあ、山賀の考えることって毎回そうなんだよな。
○ウィザード/魔法使いのお話(その8) 音楽を聴いて感動することの本当の意味
・この物語も最後は魔法を使い尽くす。そして、現代の魔法のない世界がやってくる。
・そこで残ったのが、唄であり、楽器であり、演奏であり、そして音楽である。
・なんで音楽を聴いて感動するのか。心が動かされ震えるのか。なんで、音楽で泣くことがあるのか。
・魔法の残りカスが残っていて、それが心を動かしている。それが僕たちを感動させるんだ。
→ね?いい話でしょ(笑) 会場:おおおって感動の声が。
・こーれはやりたいけど、山賀と赤井はやれないと。俺はプロデューサーだし。
・こんなことが月一であったんだ。今でもやりたいよ。
・この企画は、このイベントに来てこの話を聞いたあなた方に差し上げます。どうぞご自由に(笑)。
・20年ぶりぐらいに話すなあ。
※注 音楽は魔法である。これは本当のことです。断言してもいい。
・まだ、レジュメに書いてあった。
・「最後、助けた人達の命で発動する超強力なウエポン!!」
→山賀はヒドいことするなあ。一旦助けたのに。
・最後は奇麗だからいいか。
・山賀の考えたラストってなんか主人公が家に帰って行くとかで、それは違うだろって。
・で、こんなラストにしたと。
余談:
ウイザード凄い!!!
会場で聞いていてワクワクでしたよ。ガイナックスはこれを作れと(笑)。
その面白さをどの程度レポートできたが若干不安なんですが。
後日で加筆するかもです。
●John Cage "4'33"
※注 最大派閥の魔法旅団が最大の魔法を発動できるのはこんな音楽かもしれません。呆れないで(笑)。