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2008-04-26 「岡田斗司夫の遺言5」レポート提出_Vol.2

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※注 なんでこんなに亀レポートかと言うとナディアを最初から見返しているから。これは面白い(笑)。



4.ナディア設定と少年剣士のお話



○少年剣士の意味(その1) 傍観スタッフ

ナディアの主要キャラクターに少年剣士を設定しようとした。

→貞本もこのアイデアにノリノリであった。

・が、当の庵野監督はナディアをいかにタイムボカンシリーズに近づけることができるのかに熱中しててさあ。

・曖昧なキャラクターを入れることが出来なかった。

・少年剣士を設定から外された時、岡田/貞本/前田トリオは心底ガッカリして。

→ここからこの三人は傍観スタッフ側になっていった。

傍観スタッフトリオ「この設定をやって下さい」

庵野監督「ダメです。」

傍観スタッフトリオ「なあ、こんなに面白いのになあ。」



○少年剣士の意味(その2) 大豪院邪鬼ばかりが登場する男塾

ナディアの世界観設定当時は「国力=海軍」という時代があった。

・大体、大英帝国成立近辺〜日露戦争終結あたりぐらいまでかな?

・国力が全て船(軍艦)に集約されている時代。

→船=城である、昔の軍艦の名称設定にもそれが現れている。山/神がそのまま動いているというイメージ。

アニメでもなんでもよくやっちゃうのがとてつもない”超兵器”を出しちゃうってやつなんだ。

→物語も止まってしまうし、イマジネーションもそこで止まってしまう。

・ほら、大豪院邪鬼ばかりが登場する男塾って成立しないじゃん。三人も四人も大豪院邪鬼って。

※注 大昔のマンガ夜話でのベルセルク回での岡田さんの話に”ガッツとその敵側のバランスが出来てない。どうすんの?”ってのをやってましたね。で、現在の展開はそのバランスをとっている最中なのかな?



○少年剣士の意味(その3) 後々思わぬ展開に転がっていく

ガーゴイルの兵器にも人類側で対抗できるようにする。通常兵器でもなんとかなるような力関係にする。

・ある一線以上はダメってのが燃えるんだよ。

※注 前半で海軍が追い払う描写がありますね。見た時は”あれ?結構強いじゃん”って思ってましたよね。

・ネオアトランティス/ノーチラス/人類側の拮抗している状況。でねえと39話もたねえや。

・39話をもたせるって面から考えると少年剣士の設定は必要なんじゃないか?

・なんで植民地を持つのか?アニメーションでもなんで物語が転がっていくのか?

・一件必要でないキャラを先手を打って登場させておく。後々思わぬ展開に転がっていく。

ガンダムでのカイ・シデンとかフラウ・ボゥなどの後半でのキャラの変換/変貌を見ると分かりやすい。

・ストーリーが後々生きていくための布石となるんだ。



○キャラ設定いろいろ(その1) キャラ設定における”将棋型”/”チェス型”

※注 チェス型:登場人物を使用制限(限定)していくようにして物語を作る

将棋型:一見物語に必要のないような登場人物を作り物語を進めて後半動いてくる。

→どちらがいい/悪いってことではないそう。

・タイプによってキャラの設定を少なくすると話が固定される。

・宮さんの作り方と岡田プロデューサーの作り方の違い。無駄なキャラを作れない。

・「グランディスさんはなんでこんなことを言うだ?なんでこんなことになるんだ?」

チェス型になると意外な箇所にキャラを配置できなくなる。世界観が閉じていく方向になる。

・結末に対して風呂敷が閉じてくのみのイメージが強い。

・でも、当時30代前半の自分(岡田さん)にはそこまでの洞察力は出せるはずがなかったなあ。

→その意味でも少年剣士は登場させおけば良かったのかもしれない。

※注 今ふっと考えたが”貞本キャラデザでの少年剣士”=女性ファン向けのアピールが絶大じゃなかったのか?もっと言うと、アニメ三銃士よろしく”貞本キャラデザでの少年剣士(でも後半で実は女の子であることが発覚!)”とかあったらさらに倍か!



○キャラ設定いろいろ(その2)クジラのお友達

ガーゴイルにしてもなんにしても登場させるキャラにはみんな事情を背負っている。そこで二面性の話になるんだ。

→そんな面がないと魅力的な悪役にはなってこないんだよ。

・もっとキャラ達に多面的な光をあてないと!

・物語的に狭まってくるんだ。最終的には殺し合いにしかならない。

・金曜の夜、NHKで子供相手に見せるものとしてはまだ早かったのかもしれないな。

・そんな中でこんな出来事があった。

前田さん「ネモ船長の友達なんてクジラしかいないですよ。」

庵野監督「採用!!」

窓際トリオ「え?!!クジラですよ?」

クジラなんて最後までいきていないじゃない。

ナディアのキャラ設定はそれなりに成功しているんだ。この経験から他のアニメを見てもキャラ作りや配置で成功しているかどうかがよーく分かるんだよ。

※注 喋るクジラって青の6号にも出てましたね。前田さんはクジラ好きなんだな。猛烈に可笑しいですが。



5.ナディア第七話「バベルの塔」映像解説タイム

→ここら辺で20:30〜(イベント一時間経過)



○#7「バベルの塔」から(その1) ボックスセットをご購入

・ブルーウォーターの設定を自分(岡田さん)がやったんだ。

・「僕、毎回ツタヤで借りるのを辞めてボックスセットを買いましたよお」

※注 前回の遺言でも言ってましたが、毎回借りてそこまでたどり着かなかったからってことなんですね。

でも、購入って。佐藤店長、あげて下さいよ。まあ、”ま、金ならあるし@週刊アスキー”だからいいのか(笑)。

・今から、ナディア第七話「バベルの塔」を上映します。

・これを今見返してもへんだなあって所があるんです。

・”世界征服”論でも言ってましたが、ガーゴイルが全部自分で仕事しているんですよ。

・ああ、魅力的な部下が彼にはいなかったんだろうなあ。

・でもこれって、キャラに余裕がないからなんだ。スケジュール的にも一人に特定して言わせるしかないし。

・勢いでやるしかない!=働きものになるんだ。



○#7「バベルの塔」から(その2) Bパート/実際のシーンから

※注 そういえば、Aパートのガーゴイルがあっさり部下を射殺するシーンはロフトの”世界征服論”イベントで使用しました。こんなにあっさり殺すと部下はついてこないってことですね。##補足絵1##

ナディアの脅迫も自分でやってるし。自前/身内のパティーなのにガーゴイル自ら演説をやってるし(笑)##補足絵2〜3##

→演説シーンを流して→少しシーンとばして→電力を落とす→人造オリハルコンを動かして〜

・あ、今みたいなメカデザインの中に縄文土器(後に”火焔式土器(かえんしきどき)”に訂正しました )を入れるのが前田の凄い所なんだよな。##補足絵4##

※注 で、島を一個吹っ飛ばす。ネモ船長とガーゴイルのまったく対比する意見でつづく。##補足絵5〜7##



○#7「バベルの塔」から(その3) 12年の歳月/経費

・ここまでの解説をします。

・この兵器はガーゴイルが12年の歳月/経費をかけてまで、実用に漕ぎ着けていたもの

・その兵器を使用してしかも成功して大変喜んでいる。

→いままで地下に潜んでいたものが表に出てきた瞬間で歴史的な一瞬である。

・が、それを直ぐのタイミングで壊されてしまう。そんなに悔しがらないんだよ。

・絶対不可侵性を保つ為に限度を過ぎると旧日本軍となってしまうもの。

・こんなことにもの凄く乗ってくれる人(ガーゴイル)や冷めている人もいる。

→足下が疎かになっていくもの。



○#7「バベルの塔」から(その4) トーナメント表で説明

※注 ここでロフトのビジョンに直筆でトーナメント表的なものを書く。

最下層に「バベルの塔計画」「ガーゴイル」を同一階層で記述する。

・ここでガーゴイルバベル計画を同列のものとすると破壊された場合に悔しがるもの

・トーナメント表の上位のものを設定するとガーゴイルはその場所に行ける。

・上位構造を作っておくとさらに上に行けるようになる。

・スタンダードな設定方法なんだけど、それだと同列にする必要がない。別の人がやればいい。

→でも、制作スケジュールに余裕がない。

※注 ここら辺は別の方のレポートを参考して下さい(笑)



○#7「バベルの塔」から(その5) トーナメント表で説明

・遺言シリーズをやっている一つの理由にこういうトーナメント表みたいなものから、フレーミング的な物の見方ができるようになるのか?ってことなんだ。

・こんな展開や説明を台詞のみでやるとevaになるんだよ。

→「全てはゼーレのシナリオどおり」ってね(笑)。「じゃあ、なんだよ!」って劇場にいったら「気持ち悪い」って言われるし(笑)。

・”負のエントロピー”をこれ以上増やさないようにする。例としてトップの宇宙怪獣の存在がある。

ナディアは構造的にダメなのに最終回まで突っ走れるのはキャラ設定の強さがあるんだ。

→ここに庵野監督の天才性がある!!



6.ブルーウォーター設定の話



○ブルーウォーター(その1) ベへリット

・企画会議時に庵野監督から頼まれたのが「ブルーウォーターの設定」である。

・ブルーウォーターって説明が難しいんだけど、ベルセルクのベへリット見たいなもんかな?違うかな?

・この設定を進めて行くとSFとして新しいことがやれないか?

・受胎化したプログラムでありソフトでもあるハードでもある一つのものである。魔法のものでもあるし科学のものでもあるし。

・さらに物的なものでもあるし、精神的なものでもあるし。

・知識的なもの/概念が物体化したものである。だから段々大きくなっていくのも分かる。



○ブルーウォーター(その2) 通信用

・じゃあ、物質的なプログラムってどんな表現にすればいいのか?

庵野監督「好きにしていいよ〜」

プログラム/知識/概念の三つが揃ったらなにをやってもいいんじゃないか。

・各話の担当会議をやって割り振りを決めたことがあって#7”バベルの塔”が自分の担当になったんだ。

・なんで、古代のアトランティス人はこんな物を作ったのか?

→本当の目的は母星側との通信用である。

・一万二千年前に高度な技術を持っていた種族が作ったものでこんな理由しかないよお!

・先発部隊が地球に住みついて住居可能であったら後からついてこいよ、ってこと。

・人類をも作り出した。文明を作った後からやってくる。



○ブルーウォーター(その3) さらにさらに

・ブルーウォーターは全人類の記録が入っている。

・全てをレコーディングをしている。

・あらゆる粒子の記録。

地球のHDである。

・人類の感情をなにもかも記録している。

・あらゆる生物の感情までもが入っている。

・質量を持ってしまったプログラムそのもの。

・情報の結晶化だから、とてつもない内容である。

・全てが入っている。



○ブルーウォーター(その4) もう一つの最終回

・そこから、岡田/貞本/前田コンビが考えていた最終回があるんだよ。

バベルの塔の本当の意味を登場キャラは知らない。船長もガーゴイルでも。

→本当はケータイみたいなものなんだけどね。

・「いかにしてガーゴイルを救えるのか?」

・ジャンやナディアはキャラ設定上どんなことでも救われるんだ。

・邪悪の根源であるガーゴイルは?彼の魂の根拠/自我のよりどころは?

ガーゴイル「俺は人類を超越した!」

→でもそれだと救われないよね。逆シャアでもそうだけど。

・こんな最終回に”なっちゃった”というからには納得していないんだよ。

庵野監督によるキャラクターショー。ただそんなキャラクターショーが面白いんだ!!!困ったことに。

庵野ってスゲエな。こんなフリな状況からこんな最終回にもってこれたのは。チェス的だと。

※注 ここから最終回Bパートを上映。




●ここから以下は補足画像 ※ダメな場合は削除しときます。

ナディア#7「バベルの塔」から。

##補足絵1##

f:id:eg_2:20080426134643p:image:w200,h150

7話:Aパート部下をあっさりと殺す。部下「え?」これだと組織的にアレですね。

##補足絵2##

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7話:Bパート(以下ずーと)ガーゴイル「それは困るな。」脅迫も自らお仕事。

##補足絵3##

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ガーゴイル「我らネオアトランティスの復活である。」「12年の歳月と巨額の経費を〜」内々のパーティーでも演説。

##補足絵4##

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前田さん作成の土器マシーン。

##補足絵5##

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シモベの星、ミカエル。アトランティスの携帯。

##補足絵6##

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ガーゴイル「間違いない。アトランティスの星はあるのだ。」「1万2千年前に飛び続けていた我々の希望の星。」「世界を我らに再び跪かせる神の光だ。」

##補足絵7##

f:id:eg_2:20080426134649p:image:w200,h150

ネモ船長「世界を再び壊す悪魔の光だ。」それぞれ二人まったく違う意見ですね。

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