2008-04-13 「岡田斗司夫の遺言4」レポート提出_後編(おわり)

「岡田斗司夫の遺言4」レポート提出_後編
※注 次のイベント前日に慌ててアップする。小学生の夏休み。
このブログは勿論、”自分はこう聞こえました”報告となります。
※4章目のレポ
「岡田斗司夫の遺言4」レポート提出_前編と中編
8.西崎Pのお話
※注 ヤマト関連の知識皆無の自分は西崎P情報は以下ぐらいしかありません。なもんで間違いメモも多々あると思います。
”クスリで逮捕”、”自家用クルーザで遠洋に出て密輸したマシンガンを使用(海に向かって乱射しているはず)”、
”獄中からのメッセージでまんだらけ社長と喧嘩(お前が言うな)”、”裁判で負けたり勝ったり”、
”最近のプレイボーイ誌で庵野監督との対談(未だに「ヤマトやらないか」って誘ってるし)”。
○西崎義展さんとの遭遇(その1) 2千万
・初めて会った瞬間に西崎P「やあ、会いたかったよ。」
・庵野&岡田はどうしていいのか分からないんだよ。
西崎P「口座番号を教えてくれたら、明日には2千万払おう。」「いや、今日中にでも振り込もう。」
・まず、お金の話ですよ。こーれは変な人に会ったなあ。
・庵野はクスクス笑っている。面白い人に会っているよってモードになっている。
・仕事/実務面は庵野が担当して、その周りの権利等は岡田がやる予定。
庵野「これ(権利関係)は、岡田さんの仕事だ。さあ!歴史上の二大怪獣の対決だ!!」
・2千万貰えるなら受け取るよ。でもこれってご祝儀ってこと?仕事の報酬?
西崎P「2千万は2千万だよ!!」
岡田さん「これは会話にならないよ。」
※注 ここら辺の西崎Pの発言は岡田さんが声色までマネして言ってました。低い低い。
○西崎義展さんとの遭遇(その2) 「ホントに俺の好きにしていいんですか!」
・とにかく、金と女と車の話しかしない。
・でも、その話の中で水面下で仕事の話になっている。
・テレコムとの会話でそんな話で水面下でニモの権利の話をしているんですよ。
・俺もそんな所に話に入れないですよ。
・でもね、当時の古き良きプロデューサー時代ではなかったんですよ。
西崎P「2千万は返さなくていい。岡田君を見て俺が払いたいから払うんだよ。文句あるか!」
岡田さん「じゃあ、いただきます。」→もの凄くイヤな顔になったんですよ。
・この太っ腹モードにしつつ、西崎さんの顔を立てるべきなんですよ。
庵野に向かって、
西崎P「ヤマトも君たちの好きにしていいんだよ。」
庵野監督「ホントですか!ホントに俺の好きにしていいんですか!」
西崎P「好きな人がやればいいんだよお〜〜〜〜〜〜」
庵野監督「ヤマトを好きにしていいんだ!俺は本当はなんにもいらないんだよ。」
○西崎義展さんとの遭遇(その3) 第二次大戦で学んだこと
・本人(庵野)は好きにしていいからって言われて大喜び。
庵野監督「最初の本放送そのままでやりたい!古代進もそのままでやりたい!」
・でも設定で西崎Pが口をはさんでくる。「地球の彼方から悪がやってくる。」
→それ”さらば宇宙戦艦ヤマト”でやったよ(笑)
・本当は西崎Pもやりたいものは持っているんだよ。
・好きにやってもいいけど、ルールはある。細かい人物の設定とか。それを強制する。
西崎P「君たちは過去の亡霊にとらわれていないのか。第二次大戦でなにを学んだのかね。」
岡田さん「学んでないよ!」
・ゆっくりと低い声でロマンを語るんだ。
・西崎Pが興奮してきてたら、秘書がお薬を持ってくる。当時は見たことのないエビアンとビーカーで薬が用意される。
・その薬を飲む→赤→青→って顔色が変わってワケが分からなくなってくるんだよ(笑)。
・「あの薬はいったいなんだったんだろう?」
○西崎義展さんとの遭遇(その4) 秘書が待っていて”ハイ”
・小さいアニメ会社の社長(イベントではTさんと実名で言ってました。)との会話。
・Tさん「2千万ですか。凄いですね。僕の時は二百万でしたよ。」「その時に二百万の現物を投げられたんですが、帰りに秘書が待っていて”ハイ”って言って丸々取り戻すんですよ。」
・で、その後に薬がきまって寝ている西崎Pの隣にあるスーツケースに入れるんだ。ほら、お金が減らない!
・口座番号も秘書が言うには、”話半分”って。
・そんなことをなんで出来たかって言うと、どうして脱税しているか分からないほどお金があった/入ってきたからなんだ。
・全盛期の当時には言ったこと以上のことをやっていたんだ。うなるほど金があった。
○ここでセルと著作権
・当時のスタジオピエロで毎週ラムちゃんのセルが盗まれることがあった。
・いいシーンの所が盗まれる、制作進行/他のチームがやっている。
→これ移行セルの管理が重大になっていった。
・昔はセルなんてフィルムに焼いたら産業廃棄物あつかいで、見学にきた学生とかにお土産にあげていたぐらいなのに。
・セルって著作権上、グレーゾンになっている。
○さらに西崎義展さん話(その1) 後楽園球場
・ヤマトの権利もの商品の保管。膨大な商品のサンプルが会社に来る。その扱いに困っている。
・ヤマトの大ブーム時にサンプルが二百万個!倉庫の維持費だけで月百万とか。
西崎P「よし、ヤマトの感謝祭を後楽園球場でやって来た人にくばろう!」
・来た人に百個入った紙袋を配っていった。
・そんなプロジェクトがあったぐらい儲かっていた。
・最盛期の秋元康でもかなわない。
・自分が会った時はその栄光が過ぎ去った後である。
○さらに西崎義展さん話(その2) くれないぞ
・ガイナックス版ヤマトが出来なかった理由は庵野が昔そのままで出来なかったから。
・監督業が出来ない。西崎Pが注文をつける。
・西崎Pの友人が総監督になる。脚本も別の人がクレジットされる。
※注 この友人を”ますだとしお”って言ってました。増田俊男?検索したら凄い人が出たんですが(笑)
・権利をいろんな人にあげるのが大人物なんだ。音楽は宮川泰にするとか。
・権利が全て吸い取られて、こっちは仕事やって終わり。
→そんなことになるなんて思いも付かなかった。
・その仕掛けを教えてくれたのが松本零士先生。
松本先生「〜とか言ったろ?」
岡田さん「ハイ」
松本先生「〜くれるとか言ったろ?」
岡田さん「ハイ」
松本先生「くれないぞ!!!!」
○さらに西崎義展さん話(その3) タイクーン
・西崎Pの会議方法。二十人単位でヤマトのデザインをする。
・松本さんが教えてくれたんだけど、誰かが思い付いた形にしないため。権利上の関係で。
・いろいろなことを会議の席上できめる。オフィスアカデミーやプロデューサーが持っている。
・”風と共に去りぬ”のプロデューサーもやっていること。タイクーン/エンペラー時代のハリウッドのやり方。
・一人が思い付いてもみんな集めて会議をする。
・プロデューサーが主で、監督もスタッフも取り替え可能。
→それに対して、ヨーロッパ側は作家性をUPさせる。ヒッチコックなど。
・西崎Pは作家主義を信じられない、いずれ落ちるもの。プロデューサーがコントロールを握るもの。
・その結果スターに配分/スタッフに配っていくもの。
・このやり方はこの時代には合わないものになっている。間違っている/いないでない。
○さらに西崎義展さん話(その4) 二面性
・庵野は昔と一緒でコンテまで同じで微妙に構図が違うってことをやりたいとか言っていた。
→これって今のeva序と同じ!すごい面白い。
・この腐っていた時代にやっていれば面白いことができると今でも思っている。
・西崎Pはよく分からん。クスリを飲むたびに話が凄くなっている。
・二面性、富野監督だとマッチョな層、それに悲鳴をあげている富野さん。
・デカイとこを言う/それを言わないといけない西崎P。そのことを受け入れられるか。
t君「それは麻薬ですね。」と言ってたが
岡田さん「いや、それだとそんなに話せないし。漢方とか。」
t君「未発見の麻薬ですね。」
○さらに西崎義展さん話(その5) トリコロール
・人間対人間でストレートに受け止められなかった。ある種怖かったかも。
・いい関係を築けたかもしれないが、他の人とも関係性が壊れるかも。
・佐藤大が脚本を書くけど表のクレジットはこれだよ、っと。
・ガンダムの成功ってのはピラミッドの積み重ねの上に成り立っている。
→ピラミッドの一番下にイデオンでその上にザンボットとかあって。
・その反対にヤマトはたった一つの空前の者。
・ハイジの裏で、当時は三色トリコロールの技術しかなったところで。
・これはプロデューサーとしてとんでもないなあ。
・その当時に会いたかった。出会った今はその雰囲気しかない。ぶっちゃけ怖い。
9.二面性あれこれ
○プロデューサー話(その1) 強い/弱い
・鈴木敏夫さんは俺(岡田さん)のことは嫌いだろう。なぜなら似ているから。
・プロデューサーとして強い/弱い論。
・ここら辺は遺言なんでちゃんと言おうかな。
・強いってことは悪いこと。いい人間は弱い。弱いけど正しいってのが文学。
・資本主義とは悪者が作れない。政治の結果の責任をとるのが国民。それが国民主権。
・政治家が責任を取るべきものではない。”責任をとれ!”って詰め寄るのは国民主権が泣きますぜ。
・文学って人格のあるべき姿を書いたもの。
・(前回話した)反体制を書くことが表現の規制となる。
・表現とは弱者の味方にはならない。
・今のシステムが盤石でない為、表現の自由には賛成できない。
※注 ここら辺はメモできませんでした。直ぐにレポ書けばもっと良かったかもしれません。
○プロデューサー話(その2) 百万の家庭の悲劇
・僕は鈴木さん見たいに悪人になれない。悪人になれない。強くなれない。
・だから、ダイエット本とかを書く。世の中の肥満を10%減らすことになれば、百万の家庭の悲劇をおさえることができるかもしれない。
・プリメはできるかもしれないが、ときメモはできない。そこまで強くなれない。
・割り振りができないけどできるフリをする。
・庵野君は俺のここまで知る必要がない。
・鈴木さん見たいに使いこなすことが出来ない。
→宮さんも鈴木さんが汚れる面を引き受けるから好きなことをできる。
・それは業界では当たり前のこと。
・アイドルとか役者を声優にする/宮さんはアニメに打ち込める。
・宮さんを守っている。他人の作品だからこそ。
※百万の家庭の悲劇のくだりはキました。そうですね。
○プロデューサー話(その3) 魔の世界
・富野さんの悲劇はそこにある。だからその二面性が。
・西崎Pもその内の作家性を出せない。
・自分もその魔の世界に入っていくのかも。
→だから、(レコダイ時に)木原浩勝さんをプロデューサーにするスタイルでやっている。
・王様タイプのすぐキレるタイプの自分が破滅があるとすればそこかな。
・みじかな人は怒りっぽい人だと思っているはず。自分の内の二面性。
・鈴木さんの強さはその二面性を引き受けること。
・ディズニーを超えて反映させる。
・この悪魔がいないと宮さんというシステムが作れない。負の部分を引き受けるしかない。
・フロント担当/バック担当。戦略側/客席に出す側。
・どのビジネスの現場にもある。クリエイター側はそれが人一倍ある。
○プロデューサー話(その4) 終わらない。
・そこら辺も自分達(客側)も分かっているはず。言語化していない。
・evaみたいな作品はそれを作ることによっていいことよりも悪いことの方が跳ね返ってくるものなんだ。だから賛成できない。
・トップはその反動が捻った形になっている。
・この反動は社会の一部を犠牲にすることによってエッジ/かっこいい部分が保証されている。
・こんな話ばかりしたら終わらねえよ(笑)
10.ウルとグリーンナチスと死後の世界話
○グリーンナチス(その1) しびれる!
・ガイナックスの未発表期間の話。
・樋口君の決めた企画でグリーンナチスってのがある。
・環境保護の為に人類を皆殺しにする集団がいたらどうする?
庵野さん「しびれるーーーーーー!」
・ナディアは次回話すよ。
・ナディアの最終回はあれでokか?庵野監督も満足している。キャラを愛する人だから。
・貞本や樋口は満足できない。貞本はマンガの人でネームや構図を考える。
・本当にみんなが憎む悪に対して本当にかっこいい正義。本当に立ち向かえない悪。
○グリーンナチス(その2) 蒼きウルの本当の意味
・そこに本当の正義を描こうとするのがウル。
・山賀監督が敵とするのが宮さん。
・ウルの対になるのが「紅の豚」である。
「違う、かっこいいのはこういうことだぞ!」
・かっこいいこととはなにか?見つけたね、Streets Of Fire。
・本当にかっこいいこととはこれだ。思考停止するぐらい。
・メイキングも見な。偏差値40ぐらいだぞ。
・歌っているシーンが初音ミクみたいになっていて。
・いかん!初心に帰るのはこれだ。紅の豚とは逆だ。
・「紅の豚」はそうじゃない。山賀監督の真剣なかっこよさを出す。
※注 もうちょっとここは書きたかったなあ。永遠に見れないかもの「ウル」の姿をほんの少し確認できたし。
・環境破壊、みんなが持っている原罪。
・それを悪の組織で一回目から環境にやさしいロボットで森林伐採している人/東京を破壊する。
→どう戦えばいいんだ!そこを企画にしたい。
・対は今なら言える。ヒューマニズム(人類第一主義)。
・西洋合理主義のパッケージとして入っているもの。突き詰めていくとヒューマニズムとなる。
・人間が一番正しいんだ。奴隷時代から人権宣言の末に出たもの。
・価値観の中心は人間。始まりは「フランス革命」。
・フランス革命って世界最新の革命で、それ以降最新の革命は起こっていない凄いもの。
○グリーンナチス(その4) グリーンザクvsグリーンガンダム
・主役側は”子供の笑顔の為に森を焼いてもいい”って立場。
・最終回は自然との共生はありえない、とのバトルがある。
・無茶ですよ。できるかな?
・最終回で逃げるんだ。他の星に行ってそこを植民地にしてそこを征服する。
・人間が責任をとれるのは生きている間。後の世代がやってくれる。
→それは幻想なんだけど。
○グリーンナチス(その5) デスロボ
・自分が出した企画で、”人間が死んだらどこに行くのか”、行った先のヤツを悪の敵にする。
→死後の世界が攻めて来る。
・怖いぞ。味方が死んだら敵になって攻めてくるんだ。
・仮の設定として、死んだら月の世界に行く。
・地球を恨みながら見ている。デス(死人)ロボ。
・敵のモチベーションとして、自分の子や孫を殺すともう一度会えることになる。
→そこに生きている人間がどういう風に戦うのか?
・会議の結果「勝ち目がない。敵が強すぎる。」
・死んでもいいかな?それに対するものがない。
・映画を見る人、生きている人が死んでもいいなって思わせないもの。矛盾を解消できない。
○グリーンナチス(その6) ポア理論
・前田は気に入って「死後の世界はこうですね。」「乗っている戦車はこうでここから毒液が出て」ってあのタッチで。
・死人側は煩悩がない。善意で攻めてくる。”俺達の技術で月から地球に攻めていけることになって、輪廻から解放しよう。”
・それってオウム=ポア理論に酷似だよね。
・作んなくて良かったよね(笑)
・ニュースを見たとき「うちのスタッフか?」って。
11.タイムアップ近辺 23:15頃終了
・ナディアのDVDを借りるのは3回目だよ。
・ウイザードの話。
・なぜ、月に450万貰っているハメになったのか。
・資本主義とは違うんだ。
・なんでそんなことをしなくてはいけないのか?
・それはものを作る時にどのような影響を与えたのか?
・ここまで来たら最後まで聞いてくれ(笑)。
・今回もブログに書く時大変でしょう。
・二面性の所を書く時に自分自身の二面性も書いて。”なんでブログを書くのか?”
※すみません。書けないです。0点で。
余談:
岡田さん。毎回のお話、大感謝です。
明日も期待しています。
フィールドオブヘブン@フジロック06での加藤登紀子さんは一曲目にこれでした。普通に泣きますね。
※岡田さんとは関係皆無なんですが一応。