太地町の梶取崎公園で29日、鯨供養祭があり、捕獲した鯨類の冥福を祈った。
公園内の「くじら供養碑」前で営まれた供養祭には捕鯨関係者ら約150人が出席。古式捕鯨の様子を表現した「くじら太鼓」を、町民芸保存会のメンバーが披露。読経の後、漁野伸一副町長が「捕鯨は人類が生きるために大きな役割を果たした。恩恵に深く感謝する」と述べた。
続いてIWC(国際捕鯨委員会)捕鯨全面禁止絶対反対太地町連絡協議会会長の三原勝利・町議会議長があいさつ。この中で三原議長は、南極海での反捕鯨団体の行動を「悪らつで許せない」と批判。さらにIWCが、日本が南極海で行う調査捕鯨を縮小する見返りに、日本などが求める沿岸捕鯨を認めるなどとする提案をしたことに触れ、「反捕鯨国の狡猾(こうかつ)な考えで受け入れることはできない」と指摘した。【神門稔】
毎日新聞 2009年4月30日 地方版