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【衝撃事件の核心】エサは「キャンギャル」…ニセ電通マンが女性タレントを次々“籠絡”できたワケ (4/5ページ)
うさん臭さに気付いて「セーフ」…「顔と名前一致しない」
捜査関係者によると、佐々木容疑者は住宅メーカーに勤務した後、職を転々。逮捕時は無職だったが、近隣住民には「ある大手企業に勤めている」と見栄を張っていた。サラリーマンが仕事をしている時間帯にも頻繁に車の出入りがあったという。
身長約180センチ、体重約85キロの巨漢。こわもてながらグッチやルイ・ヴィトンなどの高級ブランド品を身につけていることも多く、「業界人」と思う人もいた。
佐々木容疑者は数年前から、複数の若い女性を自宅近くの飲食店に連れてきていた。この飲食店は、高級ホテルとともに、女性タレントらとの「打ち合わせ」に使っていたとみられ、佐々木容疑者の被害にあった女性は相当数に上るとみられている。
なぜ女性たちは、いとも簡単にだまされてしまったのだろうか。
「『1000万円近くのギャラを支払う』といわれれば、心の琴線に触れる。舞い上がってしまうのも無理はないですよ。新人は怪しいと思いつつ、引っ張られてしまうのかもしれないですね」。
こう話すのは、タレント事務所「夢企画」(東京都中野区)の角川清子代表だ。
同社に所属するグラビアアイドル、吉岡蓮さん(24)のブログにも昨年10月ごろ、佐々木容疑者からのメールがあった。「電通の盛田」を名乗り、誘い文句は「お酒のイメージガールを探している。あなたがいいと思う」。電話で佐々木容疑者と話した吉岡さんは「口調は優しく滑らかで、できる営業マンという感じだった」と振り返る。
だが、吉岡さんは佐々木容疑者にだまされなかった。
吉岡さんからの連絡を受けた角川代表が、佐々木容疑者に確認の電話をした。すると後日、佐々木容疑者から吉岡さんに電話がかかってきた。
「個人に連絡したのに、なんでマネジャーがかけてくるのか」
そう怒りつつ、「イメージガールに決まったら、顔が利く『松竹芸能』に移って大々的に売り出す」とも。