【衝撃事件の核心】孤独な元ＡＶ女優がたどり着いた「クスリ」と「オトコ」 (5/5ページ)

　倖田被告は逮捕後、「周りに迷惑をかけた」と反省している様子だという。

　だが、麻薬取締官は指摘する。

　「薬物で逮捕された人はみんな二度とやりませんと言うんです。公判が終わるまでは、ね」

　一度は誓っても、再び手を出してしまうのがクスリの恐ろしさだ。

　宮尾容疑者が今年４月、親しい知人に打ち明けたことがある。

　「今年でテニスに見切りを付けようと思っている」

　最近は将来を嘱望されながらも、手首を痛めるなど故障が続き、思うような成績も残せず、テニス人生との決別を考え始めていたようだった。

　宮尾容疑者の逮捕を受けて、日本テニス協会はプロ資格を剥奪（はくだつ）する処分を出した。

　寂しさを紛らわそうとして、すべてを失った元ＡＶ女優と、決別を考えたテニス界から、逆に決別されたプロテニスプレーヤー。

　将来への不安を打ち消そうと若い男女が手を出した薬物は、それぞれの未来を奪う魔物だった。

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