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予定より早く導入してしまった。ブルーレイHDレコーダーである。しかし、TVはアナログのまま。それでもいいのである。何をしたくて何を楽しみたいのか、分かってさえいれば。地デジ完全移行日までマイナス2年に近づく過渡期の今、いろんな移行方法があって良いのでは?

氷川竜介のアニメ重箱の隅
アニメ好きの真骨頂、画面の隅々まで観察するこのコラム。隅ってそもそもなんだ? 隅を超えたアニメ表現とは何なのか?
第20回 ブルーレイHDレコーダー導入記  -2009.01.25

 地上波デジタルとブルーレイの録画再生機として、昨年の秋からノートPCを導入している。なかなかベストの機器組み合わせが思いつかないので、ツナギである。フルハイビジョンの1920X1080ピクセルだと大きくなり過ぎなので、その下の1600X900……ちょうど16:9の表示ができるディスプレイを装備した機種。画面サイズ的には16インチ相当らしい。ハイビジョンの真価を楽しむには遠いが、オールインワンの気軽さがあって、それなりに役にたっていた。

 だがやはりパソコンの悲しさ。安定度には欠けている。録画がたまに失敗する上に、次々に妙なことが発生する。「地デジで悲鳴」という題名の日記をつづったほどだった。まあ、30分番組ひとつで3GBもの巨大ファイルができてしまうのだから、当然と言えば当然だけどね……。と、困っていたところに、この正月、ブルーレイHDレコーダーを衝動買いしてしまった。知人から「新製品間近のために値崩れしている機種がある」と情報提供を受けて、「どうせ品切れだろう」と店頭に行ったら在庫は3台……ということで、「もう少し待ち」だったのが導入に踏みきった。

 さて、ここからが本題。実は衝動買いでもあったために、つなぐ相手はまだこれまで使ってきたアナログワイドTVのままである。職業柄、真っ先に大型フラットTVにしても良さそうなものなのだが、話は逆で、安い買い物ではないだけにどうしても品質にこだわりがある。その観点からすると、ブラウン管がなくなった現在、どうも液晶もプラズマも画質・品質的にためらいが残るのである。

 かなり好みの問題ではあるが、液晶はどうも厚化粧を連想させる人工的な画づくりの機種が多く、プラズマには焼きつきの問題が残っている。プラズマだとまだブラウン管に近い画調の良いものがあるが、それだと相当高くついてしまう。唯一「これなら!」と思った有機ELは、まだ値頃感にはほど遠く、そもそも20インチ製品しかない。ということで、TVは追ってまたじっくり考えることにした。

 ところが、ツナギであったはずのアナログワイドTV+ハイビジョンチューナーの組み合わせ、これが意外にも良好に感じられた。もちろん解像度は現行のままだから地デジを楽しんでいるとは言えないが、「あれっ、このTVってこんなにきれいだったんだ」と改めて感心してしまった。ブラウン管TVの新製品を買えないからよけいそう思えるわけだが、それを差し引いても余りあるものがある。アナログTVとして積み重ねてきた「画づくり」のノウハウの頂点にあるものは、あなどれないという感じだ。

 さて、それで改めて明確になったのだが、地上波デジタル・ブルーレイのハイビジョンの恩恵は解像度ではないように思う。何度か述べてきたことだが、ソースのもつ「階調表現」「色再現性」のポテンシャルを引き出したことがまず美しさの印象として最重要のように思える。そしてTV放送の場合は、ゴーストやノイズの除去を筆頭としたSN(信号ノイズ)比の向上とエッジのシャープ化の効果がもっとも大きい。もちろん走査線が見えたりするのが気になる作品もあるのだが、単なる時間稼ぎ以上の満足度があった。

 普段はあまりTVそのものを視聴しないし、アニメ録画も絞ってはいるのだが、おかげですっかり視聴時間が増えてしまった。どうしてもHD解像度で観たいものはブルーレイドライブに焼いてノートPC上で観るから、その点でもあまり問題がない。PC録画ではできない長時間録画もHDレコーダーでは可能で、2層の50GBだと24時間、つまり4クール(1年)分録画できる。省スペース的にも期待できる。

 というわけで、待ちに待ったかいがあって、ようやくこなれてきたという印象がある。地デジ導入で迷っている方は、気に入ったレコーダーの機種があれば、とりあえず入れ替えてみるのも良いのではないか。

 ただし留意点がひとつ。先日、親戚関係の集まりでも話題になったのだが、「地デジ(ブルーレイ)に変えてみたら、たしかにきれいだけど、予想したほどじゃないね!」という声があちこちであがっているのだそうだ。アニメファンでないところで話題になってるくらいだから、相当一般的な問題らしい。要するに、これまでの機器の接続と同じだろうと思いこんで、レコーダーとデジタルTVを黄色い映像ケーブルと赤白の音声ケーブルでつないでしまったというミスである。そうするとアナログで接続しているので、解像度はアナログ並みになってしまう。映らなければすぐ気づくが、なまじそこそこの画質で映ってしまうから話はややこしい。

 本コラムの読者には説明不要かもしれないが、接続にはもちろんHDMI端子が必須である。
 こうした複雑性が普及の足を引っ張っているのは確実だが、アニメの重箱、その隅々まで見渡すためにも、予算や環境見合いで組み合わせを熟慮の上、楽しんでいこうではないか。

 
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