唐沢俊一の日記から消えた「BSアニメ夜話 新世紀エヴァンゲリオン」収録の様子: 序破急

唐沢俊一の日記から、「BSアニメ夜話」収録時の滝本竜彦についての記述が消されていた

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何かと話題のこれは盗作とちゃうんかいっで、唐沢俊一氏のホームページの裏モノ日記から消えたバックナンバーの事を思い出した。

2005年3月28日に放送された「BSアニメ夜話」では「新世紀エヴァンゲリオン」が取り上げられた。唐沢氏はゲスト論客として出演しており、自身のホームページの日記に、番組収録時の様子を書いていた。日記の日付は3月8日

数ヵ月後、日記のバックナンバーを見ていると、2005年3月のログのうち3月7日以降のものが無くなっている事に気が付いた。ちょうど「BSアニメ夜話」収録の様子が書かれた日記から消えていたのだ。

裏モノ日記 2005年3月のバックナンバー (現在)
2005年3月のバックナンバー

サイト上に削除の告知などは一切無く、元々無かった事にされているようにすら見える。次の月である2005年4月のバックナンバーは1日から30日まで全て残っているので不自然だ。

さて、その消えた日記はどんな内容だったのか。「BSアニメ夜話」で「エヴァ」が取り上げられるという事で関連情報を集めていた私は、3月8日の日記を保存しておいたのだ。以下に「アニメ夜話」について言及された部分を引用する。

 で、さて、エヴァンゲリオン。ゲストはプロデューサーの大月俊倫氏、声優の宮村優子氏、小谷さん、藤津亮太さん、それに小説『NHKにようこそ!』の作者滝本竜彦氏。まさに今回は“NHKにようこそ”である。滝本氏のNHKは“日本ひきこもり協会”であるが。

 この人に関しては事前に「本当に引きこもりの人で、口がそんなに達者でなく、しかもかなりアガって体調が悪くなっているということなので、発言途中でだまってもつっこまないで待ってあげてやってください」
 と指示が出ているようだ。

 高校生のころにエヴァにどっぷりはまり、信仰し、あの作品をケナす岡田斗司夫や私を殺そうと本気で思っていた人らしい。いいキャラ連れてくるなあ、アマゾン。発言する際も一切人と目をあわせず、絞り出すような声で
「シンジくんは……最後まで戦わずに逃げるなんて、本当に……勇気があると思いました。………………ボクは……勇気をシンジくんから……もらいました!」
 などというところ、斎藤環のために生まれたような人物。

 ただ、やはりそういうキャラを置くと他の発言者がややビビり、前半はややみんな低調、進行の岡田さんがイラだって、わざと滝本さんを挑発などしていたようだが、うーん、不発。討論が活発になりすぎるのを恐れて、各出演者がそれぞれ自分の好きなシーンを紹介して話していく、という形式も、みんなをおとなしくしてしまっていて逆効果か。だいたい、エヴァで混乱を恐れていちゃダメでしょう。

 後半、私の選択の“エヴァ、この一シーン”で“キモチ悪い”が取り上げられ、そのシーンに関する庵野監督のエピソードを宮村優子(オトナになった頃の上原ゆかりにそっくり、と言ってもみんなもう上原ゆかりを知らないか)から聞く。
「エヴァに関してはヤバい話もいっぱいあるので、ダメだったら切ってください」
 と冒頭で宮村優子が言っていたが、このエピソードは果たしてNHKで放送OKなのか? オイ。  滝本さんのそれ聞いての感想。
「……アニメを作る人というのは…………もっと社会性がある常識人だと思っていたのに……キモチ悪いですよ!」

 私が、そこでこの“キモチ悪い”にからめてのエヴァ現象論をちょっと長めに、熱くならずにしみじみと話す。終わったあと、小谷さんが
「カッコよかったわよ!」
 と背中をはたいてくれ、アマゾンの人たちも
「前半はわざと溜めておこう、としていましたね」
 と感想を述べた。

 さてしかし、現場でいいものが放送していいものとは必ずしも限らない。どうカメラに収まっているか、だ。私に対する肯定否定、今回は前回、前々回以上に別れるのではないかと思う。

 今回のトーク通して、大月さんのオトナっぷりが非常に目立った。庵野秀明を補佐するのにはこれくらい老成した人でないとダメなんだろう。私のまとめも認めてくれたようで、終わったあと、キングレコードのスタッフと共に挨拶しにきてくれた。

唐沢俊一ホームページ 裏モノ日記 2005年3月8日 より

番組収録の様子を書いた文章は、恐らくこの日記以外に無いので、番組を観た人にとっては“裏話”的なものを知ることが出来、資料性がなかなか高い。それが何かの都合で消えてしまい、後から読めない状況になっているのは残念。

あくまで個人的な予想であるが、消えた原因は日記中で書かれた“滝本竜彦氏”に関係しているのでは無いだろうか。3月9日の日記にも滝本氏について触れている箇所があり、現在は消えている。

10時に東武ホテルで岡田さんと対談なのだが、車中携帯で担当Kさんから30分岡田さんが遅れるとの報、さらに東武ホテルが本日大掃除なので、元ジァンジァンのルノアールで、ということになる。

 テーマは『電波男』。このあいだの『アニメ夜話』の滝本さんの話も出て、番組サイドはあのキャラに大拍手で、「取り上げる作品ひとつに対して一人、ああいうキャラいませんかね」 と言ってるとか。いねえって、と岡田さんと笑う。

唐沢俊一ホームページ 裏モノ日記 2005年3月9日 より

本人が意図的にやっているかは別にして、唐沢氏が滝本氏に対し“馬鹿にした書き方”をしていると読み取れる部分がある。それについて滝本氏側から何らかのクレームがあり、削除に至った訳だ。

この件に関して、唐沢俊一ホームページの運営者に問い合わせメールを出したのだが、返信はまだ無い。時期的にメール対応が難しいのかも知れないので、頃合いを見計らって、もう一度問い合わせてみることにする。続報があれば、改めて紹介する予定。

このエントリーは、2006年5月2日に投稿した「唐沢俊一氏の「裏モノ日記」の謎 -消えた(消された?)「BSアニメ夜話」収録の様子-」を修正し、再投稿したもの。

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記事に対するコメント (2件)

  1. toa (2007年08月12日 10時22分)

    ヤフーに滝本氏のインタビューを載せてほしかったですね
    現在のエヴァへの気持ちはどうなのでしょう
    「綾波忘却計画」読みました??

  2. ハイム (2007年08月12日 13時37分)

    ヤフーのインタビューは栗山千明氏は良かったんですけれど、それ以降が割と普通で面白くなかったですね。

    「忘却計画」は淡々と書かれてましたが、当時の狂い方が垣間見えて面白かったです。「KADOKAWA夢ムック 庵野秀明」に収録された庵野氏との対談も良かったですよ。

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