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新型でなくて「感無量、ほっとした」 横浜の高校校長

2009年5月1日21時35分

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 「新型インフルエンザ感染の疑いがある」とされた男子生徒が通う横浜市内の高校では1日午後5時20分過ぎ、会議室から突然拍手がわき起こった。職員は「『感染は否定』と、テレビの速報で流れました。確認後、会見します」と会議室を飛び出した。約20分後、校長は「今、横浜市保健所から連絡があり、新型インフルエンザではなかったと報告があった」と、緊張した表情で話した。

 この日は早朝から、6班に分かれて米国とカナダに研修旅行に出かけた2年生554人に、教職員約120人が手分けして体調などを電話で問い合わせてきた。午後3時ごろまでに約520人分の確認を終えていた。男女1人ずつが帰国後、のどの痛みなどを訴えていた。保健所への相談を指示したが、他の生徒は特に異常はなかったという。

 未明に「感染の疑い」が報じられてから、同校には「(生徒は)どんな通学経路を使っていたのか」「ウイルスがばらまかれる。安全確保はどうするんだ」などといった電話が相次いでいた。

 一睡もしていなかった校長は時折ハンカチで目元をぬぐい、「もう感無量。ほっとしました」。最後は笑顔を見せた。ただ、「潜伏期間が長い可能性がある」として、当初6日までだった休校の予定を2日延ばし、8日までにするという。

 今回のことについて、中田宏・横浜市長は1日夕の記者会見で「新型インフルエンザではなく、ほっとした。だが、安心していられない状況に変わりはないので、今後も(感染防止)対策を強化していく」と話した。

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