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<<   作成日時 : 2009/04/21 09:23   >>

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 この前の日曜日は復活祭の次の日曜日にあたり、ドイツ、主にカトリックの大い地方では「白い日曜日」(ヴァイサン・ゾンターク)と呼ばれることが多いそうです。「白衣の主日」とも訳されますが、カトリック教会に通う少女たちの〈白い晴れ着〉から取られた命名だそうです。少年少女たちはこの日、〈初聖体〉つまり教会の聖壇の前で初めて〈聖体(パン)〉を授けられます。
 少年少女たちの白い晴れ着は、古代ローマ時代の風習の名残でもあるそうです。当時キリスト教徒になりたいと志願した者は、復活祭に白い衣を着けて洗礼を受け、この日まで一週間その衣を着続けました。だから白い衣を〈脱ぐ日〉というのが本来の意味です。
 初聖体〈エルステ・コムニオン〉というのはカトリックの儀式で、それを受けるのは7歳から9歳くらいの少年少女です。彼らはその後、13歳になるとキリスト教の教義についての6週間の講習を条件に堅信〈フィルムンク〉を受け、一人前のキリスト教徒となるのです。堅信式は聖霊隆臨節後の日曜日に行われますが、その子とその家族にとっては重要な人生の節目、社会における成人式なのです。小さな町では、その日堅信式をうけた子供たちの名前が新聞に発表され、家族は親戚や知人を昼食に招待します。これには午後のコーヒーとケーキ、そして晩餐が続き、親しい人は夜遅くまで残って語り明かします。少年少女たちはこの日だけは翌日学校に行かなくてもよいことになっているので、夜更かしも平気です。こうして彼らはだんだん自立して親元から巣立っていきます。次はこうした意味の旅立ちの歌。

さあ行こう、旅する若者たち」

さあ行こう、旅する若者たち、
出発の時だ。
ぐずぐすしないで旅を続けよう。
幸せは、見知らぬ国まで続くもの。

お父さんお母さん、
これまで育ててくださってありがとう。
ぼくの旅立ちに、
いつも食事の時になさる祝福をお与えください。

朝霧が降って、
空が明るくなってきた。
小鳥も目覚め、空高くさえずる。
さようなら、旅する若者たち。


(参照「ドイツ音楽歳時記 民謡とバッハのカンタータで綴る」(樋口隆一 講談社))

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