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弟 まど・みちお おふろからあがった あたしのまわりを 大きく あたしの形に つつんでいる花のかおり よごれんぼうの弟がきて おや? というように笑った 見えない ちょうこくに つきあたったのだ 手をおだし 爪つんであげる と いうと よごれんぼうは あわてて逃げていった 手のかわりに ぺろっとだした舌が まだそこに 浮かんでいるようだ 小さなかわいい 金魚になって (「まど・みちお詩集 まめつぶうた」(フォア文庫)) |
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