Page 235 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼デート帰り殺人事件 瑤香 01/11/2(金) 21:25 ┗白石からの電話 雪比良 01/11/2(金) 22:07 ┣会話 瑤香 01/11/2(金) 22:48 ┃ ┗白石によると なっち 01/11/9(金) 16:23 ┃ ┗翌日 瑤香 01/11/9(金) 19:21 ┗妙なこと 瑤香 01/11/11(日) 20:02 ┗会話 沙耶 02/3/27(水) 15:57 ─────────────────────────────────────── ■題名 : デート帰り殺人事件 ■名前 : 瑤香 <yokorin27@hotmail.com> ■日付 : 01/11/2(金) 21:25 ■Web : http://www.geocities.co.jp./Playtown-King/4582/ -------------------------------------------------------------------------
「今日はどうもありがとう」 神田恵美<かんだめぐみ>、18歳。専門学校一年生。 今日は色々な事件で世話になっている白石刑事と映画を見て、 今別れた所であった。 「楽しかったなあ・・千と千尋」 と呟く。 「あ、いけない。デート済んだら瑶子に電話しなきゃいけなかった」 と携帯電話を出す。 瑶子とは、親友の佐々木瑶子<ささきようこ>の事である。友人のみゆきや 恵美に恋人がいるが瑶子自身にはいないせいか、恵美と白石のデートを 彼女はうらやましがっていた。 しかし、今日は平凡な夕方ではなかった。 「あれ?」 恵美は、家に帰る途中、人が倒れているのを発見した。 「どうしました?」と言って抱き起こすと、恵美のトレーナーに、血がべっとりとついた。 __殺されている、と恵美は寸時に判った。 「誰か、警察!110番!」 恵美は、近くを通った人全てに聞こえるよう、大声で叫んだ。 家に帰ったのは、夜も更けた頃だった。 「全くもう、驚いたじゃない」と母の佐由理が恵美のトレーナーに酸素系漂白剤を着けている。 「仕方ないじゃない、人を助けようとしたんだから」 と恵美。 「お前、どこかで襲われたんじゃないの?本当は」 恵美は、佐由理をにらみつけてやった。 |
恵美に睨みつけられ、佐由理は『はいはい』と手を上げた。 「あんたが事件に巻き込まれるのは、今日が初めてじゃないものね」 そう言いながら、佐由理はトレーナーを洗濯機の中に放り込んだ。 嫌味にしか聞こえないそのセリフに、なにか言い返してやろうとした、その時。 トゥルルル 突然携帯電話が無機質な音を立てた。 「はい、もしもし」 『あっ、俺だけど・・・』 「白石刑事?」 その名前を目ざとく聞きつけた佐由理が聞き耳を立ててくる。 恵美はそそくさと部屋に戻ると、バタンとドアを閉める。 「どうしました?確か事情聴取は明日でいいって・・・」 『いや、そのことじゃなくて、今回殺された被害者なんだけど、ちょっと妙なことがあって・・・』 「妙なことって?」 恵美は身を乗り出すようにして、電話に聞き入った。 |
「え、どういうことですか?」 と恵美は言った。 |
「背中以外にも、刺し傷があったんだ」 「えっ?」 |
「どこに・・・ですか?」 「首だね」 「首に?」 恵美はぞくぞくしてきた。 |
「あの女性の所持金が全て無くなっていたんだ」 と白石。 「ってことは、強盗殺人ですか?」 と恵美。 「その可能性は十分あるよ。」 「犯人は、まだ判らないんですか?」 「うん。」 「明日私、学校休んで署に行ったほうがいいのでは___」 「いいや、放課後でいいって親方が言ってたさ」 「親方って?」 「僕の上司だよ」 翌日、恵美はいつも通り学校へ向かった。 教室へ入ると、 「恵美ーなんで電話くれなかったのよー」 と瑶子がグチって来た。 「ごめんごめん。帰りに事件に遭遇しちゃって」 と恵美は言った。 「どーせ白石さんとホテルでも行ってたんでしょ。事件にあったとか言って、本当は」 「違うってば」 と恵美は笑った。 |
「うそだと思ったら白石さんに確認でもしてみたら?」 |