ガイナックス版『宇宙戦艦ヤマト』について、岡田斗司夫が「BSアニメ夜話」で言及していた
トークイベント「岡田斗司夫の『遺言』」において、ガイナックスの黒歴史のひとつとして、何度もガイナックス版『宇宙戦艦ヤマト』が企画されていたことについて語られてきた。公式資料の類にも載っておらず、トークイベントで語られるまでその存在を知る人はほとんどいなかったはず。もちろん私も知らなかった。
しかし、実は意外なところで岡田氏が既に言及していたことを、先日ふと思い出した。岡田氏が司会を務めるNHK BS2の不定期番組「BSアニメ夜話」の初放送回『銀河鉄道999(劇場版)』でのこと。
以下は言及部分のテキスト起こしと、言及部分を抜粋した動画。
昔ね、西崎義展さんがまた『ヤマト』を作ろうとしてた時代、僕と庵野秀明が西崎義展さんのところに呼ばれて行ったことがあるんですよ。
で、行ったときにはもう、お金の話から何から、ものすごいスケールの話がどんどんするわけですよ。「じゃあ、あなたの会社に来週、いや、明日1千万振り込もうか」っていう話から、どんどん面白いのが、どんどん出てくるんですけど、その中ですごい僕も庵野くんも気になったのが、「あ、でもね、君たちの好きなように『ヤマト』を作っても良いんだけども、ただ、劇場用の作品とする場合は、それはもうちゃんとした劇場用の監督、舛田利雄のような人に立ってもらえよ。だって、映画は映画監督じゃないと作れないからね」って言われて。もう、それで俺と庵野くんはムカーッときましてね。こいつと仕事するかー! とか思ったんですよ。
なんかね、その、アニメやってる人とか、アニメの監督っていうのは、劇場用の映画が撮れないとか、もしくは何かそういう、構成が子供向けのものだから、2時間のダイナミックなドラマを作れないんじゃないかっていう風に言われてる、思われてる。上の世代の人から、そんな偏見を持って見られてるみたいなのがあって、それがすっごいひっかかったんですよね。
「BSアニメ夜話」第1弾 第1夜『銀河鉄道999(劇場版)』(2004年9月6日放送) より
放送当時は分からなかったが、ガイナックス版『ヤマト』の話を踏まえると、企画の段階で岡田氏と庵野秀明氏が『ヤマト』のプロデューサー・西崎義展氏のところに呼ばれて行った際のエピソードだったようだ。テレビ番組で言及されていたのはちょっと驚いた。
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