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【政治】

日中連携し感染防止 新型インフル 首脳会談『靖国』で首相釈明

2009年5月1日 朝刊

 【北京=渡辺隆治】麻生太郎首相は三十日午後、中国の胡錦濤国家主席と北京市の人民大会堂で会談した。両首脳は新型インフルエンザ対策で両国が密接に情報交換を行い、感染防止で協力していくことで一致した。

 首相は「深刻な問題であり、両国で十分協力する必要がある」と指摘。胡氏は「中国はこの問題を大変重視している。日中は隣国なので、協力を強化できる」と応じた。

 首相が靖国神社に真榊(まさかき)料を奉納していた問題について、胡氏は「両国関係の発展の過程で生じる摩擦や矛盾、意見の食い違いは適切に解決することが大事。特に歴史問題は適切に処理し、戦略的互恵関係を発展させることが重要だ」と不快感を示した。首相は「わが国の歴史認識は村山談話で示したものから変更はない」と釈明した。

 北朝鮮問題では、六カ国協議への早期復帰を促すため、北朝鮮への働き掛けを強める方針を確認した。

 首相は、中国製ギョーザ中毒事件の解決に向けて、胡氏の指導力発揮を要請。中国の核兵器削減に向けた努力も促した。

 両首脳は、北京と羽田空港間の定期チャーター便を十月から開始することで一致。首相は四川大地震の被災地域の中高生百人を日本に招くことを伝えた。

 

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