誰が著作権を侵害したか?!
― 「盗用疑惑本」などときめつける読売の暴走 ―
著作権をもつ『小さな親切運動本部』側が記者発表をしたようですが、上に理由を述べたように、中村氏は『小さな親切運動本部』側が「原作」としている「著作物」の同一性を改変した事実はどこを探してもありません。また、自分の見聞きした事実に酷似している「ネット」上に公開されていた「ドナルド」の登場する「ディズニー」を舞台とする「エピソード」を、「大きな白い温かい手」という題をつけ「最後のパレード」の中で紹介した(自分自身のコメントとは明確に区別して)にすぎません。
したがって、仮に、同一性を改変した著作権侵害があったとしても、責任を問われるのは「2ちゃんねる」の「ディズニー」関連「感動スレ」に投稿した人物たちであって、中村氏でないことは明らかです。原作者が抗議する対象が「2ちゃんねる」の「ディズニー」関連「感動スレ」に投稿した人物たちで
あることに、議論の余地はありません。
にもかかわらず、「ネット流出」してからすでに4年半もたったあと、出版された「最後のパレード」に収録されている「大きな白い温かい手」というお話が、なぜ、中村氏によって『あひるさん、ありがとう』の一部を変更したもので、中村氏が「著作権侵害」をしたとか、「盗用した」ことになるのかを、きちんと正面から説明でき、反論しえた人は、未だ誰もいませんし、今後もいないでしょう。
『あひるさん、ありがとう』の一部を変更したのは、いつ、誰が、どういう方法で行ったか?そして、どのような経過で、「ディズニー」を舞台とする別の
お話になったのか?そして、また中村氏にはどのような責任があるというのか?それを、先ず、はっきりさせなければなりませんが、全く不明のまま、中村氏を犯人扱いです。
ところが、多くのネット族だけでなく、どうも読売記者氏、そして『小さな親切運動本部』までが、「大きな白い温かい手」は『あひるさん、ありがとう』に酷似していてその一部を変更したものと理解できるというだけで、何の脈絡もなくただちに、「大きな白い温かい手」を出版した中村氏が「著作権侵害」をしたことになる、という論法をです。
しかし、この短絡した論法が成立するためには、『あひるさん、ありがとう』の一部を変更した者が、中村氏が同一人物かまたは「最後のパレード」の出版に関係がある者でなければ、権利侵害者が中村氏であるということはできません。とりわけ、「ディズニー」キャラクターの「ドナルド」は「エピソード」にでてくるような「大きな手で背中をなでる」動作を「サービス」として「ゲスト(客)」にするということになっているのだそうですから、同種の「エピソード」は数えきれないほど存在するということです。だから、ことはそんなに簡単ではないということを、読売記者氏は知っているのでしょうか?
ところが、この論法はあまりにも短絡していて、残念ながら、『あひるさん、ありがとう』の一部を変更した者と中村氏を結びつける「媒介項」が全くありません。
これでは、中村氏が「盗用した」とか、「最後のパレード」が「盗用疑惑本」だと決め付けるわけにいかないのは、普通の常識があればすぐにわかることです。このような短絡思考で、何の疑問も感じないのは、鈍感を通り越して、悪意さえ感じます。マスメディアにこの種の人たちがいるので、小沢秘書逮捕のリーク記事だけを垂れ流すようなことになっているのでしょうか。困ったものです。
このことは、いずれはっきりしてくると思いますが、自分の権利行使を怠っているにもかかわらず、権利侵害の被害だけを強調するその短絡ぶりが、とりわけ目立っているのは、著作権をもつ『小さな親切運動本部』側の記者発表の内容で、これほど「お門違い」の典型も珍しいですね。
『小さな親切運動本部』側は、中村氏がその「著作物」の同一性を改変したとか、一部を勝手に変更したとでもいうのでしょうか?いくらがんばっても、そのような証明ができるわけがありません。『小さな親切運動本部』は、読売記者が探し出してきた高裁確定判決がいうところのネット掲示板の匿名投稿の「著作権」とやらを主張できるような「ネット投稿者」でもありませんし、ね。
著作権侵害で今ころ、大騒ぎをするそれほどの大切な「著作物」というのであれば、『小さな親切運動本部』側は、読売夕刊が掲載した『あひるさん、ありがとう』の内容を改変して「ディズニー」関連「感動スレ」にネットに流出させた「ネット投稿者」をなぜ4年半もの間、問題にしなかったのでしょうか、そして全く問題にしようとしないのでしょうか?。『小さな親切運動本部』側が放置したために、その後、同種の「別のエピソード」として知られるにいたったのではありませんか。そもそもの責任が問われるのも、この点です。
まず、中村氏の「最後のパレード」が上の『あひるさん、ありがとう』の著作権侵害にはあたらないという当方の記事に対して、上に指摘したとおり正面から反論しえたものは皆無ですので、判例や著作権法を無視して暴走している読売記者氏に同伴する、いかに多くの付和雷同の匿名ネット族がいたかがわかりますし、ネット族とりわけ匿名ネット族の民度の低さ、が証明される事態となりました。
その後、「盗用疑惑本」などときめつける読売記者氏は、いまや無関係がはっきりした高裁確定判決があるとか、この判決があるから中村氏は「ネット情報の著作権軽視」したなどとはもはやいわないでしょうが、今度は「発行元が著作権侵害を認めた」などと、「自白」をとったから文句はないだろう、というような論調でにげきる構えのようです。
しかし、一転、この「自白」が否認される事態にでもなったら、読売記者氏はどうするんでしょうか?冤罪事件ではよくあるケースですよね。
いずれ、ネット流出の責任や、「著作物」の同一性改変の責任の問題は徹底究明されなければいけない問題として残っていますから、読売記者氏に対しては、自社の行為につき検証記事をお書きになり、中村氏に対して「盗用疑惑本」と決め付けたことを、一刻もはやく、謝罪することをお勧めしたおきたいと思います。
そして、ですから、読売側と著作権者の『小さな親切運動本部』側との夕刊に『あひるさん、ありがとう』を掲載する際の著作権利用の契約は、どうなっていたのか、読売側に「ネット流出」についての事後責任は、まさか契約上「不問」だったということなんですか?とお尋ねしているんですよ。ここまで懇切丁寧に解説しているんですから、その短絡している思考回路を機能するように、いい加減でメンテしてほしいものです。
事実上、著作権フリーのオリエンタルランドの実態
そして、以下が中心的論点です。
上の『あひるさん、ありがとう』の著作権侵害にはあたらないという当方の記事に対して、正面から反論できないため、出てきたのが、『あひるさん、ありがとう』はともかく、「ディズニー(オリエンタルランド)」の内部資料を勝手に持ち出したことは明らかな著作権侵害だ、という土俵を広げる手法です。読売記者氏も同様に土俵をひろげているようです。
しかし、この手法は、中村氏に打撃を与えるようなものではなく、結局、自分たちの墓穴を掘る結果としかならなかったのです。
どうしてかというと、中村氏はそのブログでもご自身が紹介していますが、過去にも「最後のパレード」と同様趣旨の「ディズニー(オリエンタルランド)」の内部の見聞きした話や「ディズニー(オリエンタルランド)」の内部資料を参考にして、著作物を出版したことがあるのです。
しかし、オリエンタルランド側から何も著作権使用について、指摘すらなく、中村氏だけでなく、元副社長をはじめとして元キャスト等の元社員が、「ディズニー(オリエンタルランド)」の内部の見聞きした話や内部の資料等に基づいて数多くの著書を上梓し世に出し続けてきたのです。ですが、オリエンタルランド側からは何も著作権について注意すらなされた事実はないようです。「盗用」などとしきりと叫ぶネット族のみなさん、残念でした。
いうまでもないのですが、前記出版物は、中村氏の著書を含め、殆どが「ディズニー(オリエンタルランド)」の社員教育、ホスピタリティ等を積極的に評価する内容ですから、「ディズニー(オリエンタルランド)」にプラスになることはあっても実害は一切なくマイナスもないからなのでしょう。普通の企業だと、費用を支払って宣伝してもらうような類の内容といっても過言ではありません。
今回の「最後のパレード」の場合は、出版直後から、ネット族らを中心に多くの「通報」があったことを「ディズニー(オリエンタルランド)」自身もみとめているようですし、これらに対して一定の公式見解を発表してはいますが、上の実際例からして、過去から現在まで一貫して、元社員達に対するオリエンタルランドのとった態様は、「事実上の著作権フリー」ということがいえるのですから、「内部資料を勝手に持ち出した」などと、さも「特だね」風に読売記者氏が得意になるようなものでは決してないのです。現在までの経過からして、とても「ディズニー(オリエンタルランド)」が、「最後のパレード」だけを「ディズニー(オリエンタルランド)」の著作権を侵害したとして提訴できるわけがありません。
したがって、すでにお分かりのとおり、「最後のパレード」は上の『あひるさん、ありがとう』の著作権侵害にはあたりませんよという当方の記事に対して、正面から反論できないため、もち出されてきた「『あひるさん、ありがとう』はともかく、『ディズニー(オリエンタルランド)』の内部資料を勝手に持ち出したことは明かな著作権侵害だ」というご主張は、「ディズニー(オリエンタルランド)」の実態を知らない人たちの空論でしかなく、すでに破綻しているのです。
いずれにしろ、どうみても、中村氏を「盗用疑惑本」の大悪人のように決め付ける読売記者氏をはじめとする「いちれんたい」のみなさんが、早晩、頭をまるめて「お詫び」しなければならない事態になるように思えてしかたがありません。
http://www.higashimurayamasiminsinbun.com/page222.html