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【仕事人】(19)「サラリーマンNEO」ディレクター・吉田照幸さん(39) NHKにない番組を作りたかった (1/3ページ)
このニュースのトピックス:仕事人
新人時代に配属されたのは、日曜お昼の定番「のど自慢」だった。「みなさん、こんにちはー!」。本番前の会場で声を張り上げ出場者や観覧客をリラックスさせる。当初は納得のいかない仕事だった。
NHKの人気コント番組「サラリーマンNEO」を手がける敏腕ディレクター。大学時代に見たマラソンのドキュメンタリー番組が忘れられず、「人の心に残る作品を作りたい」とテレビ局を志した。
1年間の就職浪人を経て入局したNHKの研修では、進路希望票の第1志望欄に迷わず「ドキュメンタリー」と書いたが、配属先はエンターテインメント番組部。理由を尋ねると、上司が希望票を指さして言った。「第3志望に『何か新しいこと』って書いてあるじゃないか」
サラリーマンの人間関係を風刺し、NHKのお堅いイメージを覆した「NEO」が異色の深夜番組としてスタートして5年。20〜30代のサラリーマンに熱烈な支持を受け、国際エミー賞コメディー部門にも日本で初めて2年連続でノミネートされた。今や押しもおされもせぬ看板番組だ。
ただ、その原点は「のど自慢」にあるという。収録会場で、高齢の女性がにこにこ笑いながら歩み寄ってきたことがあった。「うちの孫の婿になってくれませんか」。観客を笑わせていた姿が気に入ったのだという。あたりを見渡せば、出場を喜ぶ人や手を取って健闘をたたえ合う人など、沢山の笑顔があふれていた。
「それを見て気づいたんです。手法が違うだけで、芸能番組も人の心を動かすことができるんだって」
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