「……ぅあ?」
 頬っぺたに感じるタイルの冷たさに目が覚めた真紀ちゃんでしたが、その時間はさほど長くはなかったのでしょう、ジョリーの射精はなおも継続中でした。
 鏡を見なくてもわかるほど膨らんだおなかは、まるで妊婦さんみたいです。おそらく、相当な量の精液を注ぎ込まれたのでしょう、もしも真紀ちゃんが犬だったとしたら、間違いなく妊娠していたところでしょう。
「……ジョリー、心配してくれたんだ?」
 気を失ったことに責任を感じてか、再び向きを変えて寄り添うようにしてくれていたジョリーの頭を、真紀ちゃんは大丈夫だからと撫でてやりました。
 確かにおなかはぱんぱんでしたが、さっきみたいな息苦しさはありません。動物学的に大きく異なるセックスにびっくりしたこともあったのでしょう、落ち着いた今ならば、これはこれで気持ちいいものがあります。
「えへへ……ジョリーも気持ちいいの?」
 目を細めながら射精し続けるジョリーに頬擦りして、こうなったらジョリーが終わるまで、とことん付き合おうと決意を固めた真紀ちゃん、大きく深呼吸すると、少しでもおなかが楽になるよう上体を上向きにしました。
「なんか、水風船みたい」
 丸くなったおなかをさすって、まるで他人事のように呟いた真紀ちゃん、赤ちゃんができたらこんな感じなのかなぁなんて、ずいぶんと早熟な物思いに耽ったりしています。
 そうやって数分経ったでしょうか、ついにジョリーの射精が終わって、しぼんだおちんちんが引き抜かれました。
「ふぅんっ! んぅうぅうんっ!」
……ごぷっ! ぶくぶくぶくぶくっ! ぼたぼたぼたぼたっ!
 んーっと力むごとに、泡立った精液がタイルの上に撒き散らされてゆきます。その量といったら、人間だったら考えられないくらいすさまじいものでした。
「んっ……ジョリーの、こんなに入ってたんだよ?」
 あそこに顔を近づけて、ふんふんと鼻を鳴らすジョリーの仕草がおかしくて、ようやく元に戻ってきたおなかに一安心の真紀ちゃん、思わずぷっと吹き出してしまいました。
「わんっ!」
 笑い声を上げる真紀ちゃんの様子を、どこか不思議そうに見つめていたジョリーも、つられて嬉しそうに吠えてみせたりしたのでした。