いざというところで、酔いはおろか、何もかもが醒めてしまったのでしょう、真紀ちゃんを助け起こしてくれたおじさんは、何度も何度も頭を下げてきました。
「ごめんな……本当にごめんなぁ……」
 しかも、真っ赤なお顔をくしゃくしゃにして涙さえ浮かべていたものですから、前に絵本で読んだ“泣いた赤鬼”を思い出してしまった真紀ちゃんです。
 だからというわけではありませんが、おじさんの話を聞いているうちに、だんだん可哀想になってきた真紀ちゃん、力なく肩を落としたおじさんを、何とかして元気づけてあげたくなってきました。
 リストラというのはよくわかりませんでしたが、真紀ちゃん自身に置き換えれば、先生に『もう学校に来なくてもいいよ』と言われたようなものです。もし、そんな風に言われたとしたら、お酒を飲むまではいかないまでも、きっと、ものすごく悲しくなってしまうことでしょう。
「……怖い思いをさせちまったなぁ。……おじさん、ものすごく悪いことしたんだから、一緒にお巡りさんのとこに行ってもいいんだよ?」
 体は大きいのに、しゅんとなったおじさんは、何だか見た目よりも小さく見えます。
 さっきまでは怖くてたまりませんでしたが、今はおじさんが可哀想だという気持ちが先に立ってしまって、少しも悪いことをされたとは思えませんでした。
「ちょっぴり怖かったけど……おじさんは悪い人じゃないもん」
 そう告げてはにかんだ真紀ちゃんに、おじさんは目をまん丸にしていましたが、やがておずおずと手を伸ばすと、優しく頭を撫でてくれたのでした。
 その手つきが、入院しているイチゴのおじさんとそっくりだったこともあって、どうしてかおなかの奥のほうがむずむずしてしまった真紀ちゃん、ズボンのチャックから力なく垂れたままのおちんちんが気になって仕方ありません。
 そういえば、イチゴのおじさんも、『真紀、元気にしてくれるかな?』と、おちんちんをしゃぶらせたがっていたので、このおじさんも同じようにしてあげたら、元気になってくれるのかも――。
 そんな風に思ってしまった真紀ちゃん、膳は急げとばかりに、おじさんの手からすり抜けるやいなや、おもむろに股間に顔を埋めて、
「……ん……はむ……」
 と、おちんちんを咥え込んでしまいました。
「――っ!? な、何を……!」
 おじさんがびっくり仰天したのは、言うまでもありません。が、胡座をかいているせいもあってか、思うように腰を引くこともできず、なすがままもいいところ。
「ほひはんひへんひひはっへほひいほ」
 お口いっぱいにおちんちんを含んでいるせいで意味不明ですが、どうやら真紀ちゃんの思いやりは、おじさんの心に伝わったみたいです。
「ああ……いい気持ちだぁ」
 より優しい手つきで頭を撫でられて、お口の中で徐々に大きさを増してゆくおちんちんに、真紀ちゃんも嬉しくなりました。
ちゅ……ちゅむ……ちゅぽ……ちゅるっ……ぢゅぷっ……。
 息苦しいような気もしますが、おじさん――のおちんちん――が元気になってくれて何よりだと、よりいっそうご奉仕にも熱のこもる真紀ちゃん、先っぽから滲み出してくる先走り液とよだれが入り混じったいやらしい水音に、あそこもじゅんとなってきたようです。
「……んぅ……んふぅ……ふぅんん……」
ちゅくっ……ちゅくちゅくちゅく……。
 その証拠に、お尻のほうから聞こえてくるいやらしい音の正体は、いつの間にか頭からあそこに移ったおじさんの手が、割れ目をくにゅくにゅしているからに他ならなかったのですから。