「この1年でチベットはもっと厳しい状況になった」
長野市の北京五輪聖火リレーから1年。善光寺でのチベット人犠牲者の追悼法要に参加した在日チベット人男性から、切実な訴えを聞いた。
チベット問題で揺れた当時、報道各社は聖火リレー当日までにコース変更や警備情報を得ようと奔走した。本番で逮捕者も出るなど大騒ぎで、終了後は一気に脱力したものだ。
あれから1年、思考が停止していた自分を恥じた。4月にはラサ暴動で4人に死刑判決が言い渡された。まだ、問題は終わっていない。(明)
毎日新聞 2009年5月2日 地方版