2009年5月2日22時50分
2日午後0時20分すぎ、愛知県蟹江町蟹江本町、山田喜保子さん(57)方で、次男のケーキ店店員の雅樹さん(26)が背中を刺されて死亡しているのを通報で駆けつけた警察官が見つけた。三男の会社員勲さん(25)も玄関で電気コードのようなもので手首を縛られ、首の後ろ側を刺されてけがをしていた。県警は殺人事件と断定して蟹江署に捜査本部を設置し、2人が死傷した経緯を調べている。
捜査本部によると、雅樹さん、勲さんは喜保子さんと3人暮らし。喜保子さんの所在がわからなくなっており、連絡も取れないという。
捜査本部の発表や同町消防署によると、雅樹さんは2階建て自宅の1階和室の布団の上で、上半身裸でうつぶせで倒れていた。背中には数カ所、鋭利な刃物のようなもので刺された傷があった。勲さんは首のほか、肩などにも刺し傷があり、2週間のけが。
捜査本部が勲さんから事情を聴いたところ、勲さんは1日午後8時ごろ、家を出て友人と飲食して、2日午前2時ごろに帰宅。玄関で靴を脱いでいるときに突然、背後から男に布のようなものをかぶせられ襲われ、意識を失った。その後も意識がもうろうとしていたが、玄関脇の和室で雅樹さんとみられる人が倒れているのを見たという。
雅樹さんは1日午後9時半ごろ、勤め先の店から自宅に向かったが、2日になっても出勤しないことから、正午前、上司の男性が「雅樹さんが店に出てこない」と蟹江署の交番に届け出た。上司と警察官が駆けつけた際は、勲さんが自分で玄関の鍵を開けて、警察官が勲さんの体の前で巻かれていた手首のコードをほどいた。室内は雑然としており、物色の形跡は見つかっていないという。
また、勲さんの説明では、喜保子さんは、友人との飲食に出かける前まで自宅で一緒にいたという。
現場は近鉄蟹江駅の西約200メートルの住宅街。山田さん方は、南北に貫く県道から路地を西へ約50メートル入った一角にある。