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新型インフル:推定患者のバス運転手、6日間業務継続(下)

 疾病管理本部は「Aさんは一人暮らしで、友人など近くで接触した二人からは特別な症状は出ていない」と説明した。

 問題は、この57歳の男性が感染した経路が不透明な点だ。追跡調査を行った結果、Aさんは最近、メキシコや米国など海外を訪問したことはなく、海外からの帰国者と接触したこともないことが分かった。

 疾病管理本部の関係者は「Aさんを感染させたと疑われる人物は明らかになっていない」と述べた。そのためAさんは、家族の範囲を超え地域社会に広まるウイルスに感染した可能性があり、これが事実であれば、韓国国内にすでにウイルスが蔓延していることを意味する。

 ただしAさんは海外に行っておらず、また疑わしい人物との接触もなかったことから、新型インフルエンザではなく、別のウイルスによって発病した可能性も排除できない。

 疾病管理本部の李鍾求(イ・ジョング)本部長は「Aさんが“推定患者”としての条件を満たしているのは事実だが、毎年この時期には2人か3人ほど、タイプが定まらないインフルエンザを発症することがある。Aさんが新型インフルエンザに感染したかどうかは、検査の結果を見極めなければ断定できない」と述べた。

 この日、疾病管理本部は「最初の推定患者である51歳の修道女と共に生活した別の44歳の修道女も推定患者と確認された」と発表した。この40代の修道女は最近海外には渡航していないことから、国内で初の「二次感染患者」となる可能性が高い。なお、1日までに77人が新型インフルエンザに感染した疑いがあると申告しており、そのうち推定患者は3人、検査対象者は23人、残りの51人は検査結果が陰性だった。

キム・ミンチョル記者

キム・ギョンファ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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