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新型インフル:推定患者のバス運転手、6日間業務継続(上)

 1日に韓国国内で二人の新型インフルエンザ推定患者が新たに確認されたが、そのうちの一人で、仁川市内でバスの運転手を務めるAさん(57)が、発熱やせきなどの症状が発生してからも6日間運行業務を続けていたことが分かった。

 そのため多くの乗客がウイルスに感染した可能性が高くなり、当局は対策強化に乗り出した。「推定患者」とは最終的に感染が確認されたわけではないが、感染の可能性が高いとされる患者のことを指す。

 1日に疾病管理本部が明らかにしたところによると、Aさんは先月24日から発熱、鼻水、のどの痛み、せきなどの症状が現れた。だが、推定患者とされた29日までの6日間、隔日で運行業務を行っていた。当然のことながら、数多くの乗客がAさんの運転するバスに乗車したことになる。

 疾病管理本部はAさんの正確な職業や活動地域をはじめ、所属する会社、運行したバスの路線などについては明らかにしていない。Aさんは1日早朝から国家指定病院で隔離されている。

 疾病管理本部は「該当する地域に新型インフルエンザが蔓延する可能性に備え、Aさんが住む地域を中心に感染対策に力を入れている」と述べた。

 Aさんが新型インフルエンザ患者であることが確認されれば、メキシコから帰国後にウイルスを伝染したとされる国税庁の職員と同じように、首都圏で「スーパー伝播者」と判定される可能性がある。

 「スーパー伝播者」とは、一人で複数の人を同時に感染させる保菌者のことを指す。2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)騒動が起こった際にも、香港発北京行きの飛行機に搭乗した72歳の高齢者が、飛行機や病院などで数十人を感染させた「スーパー伝播者」と判定された。

キム・ミンチョル記者

キム・ギョンファ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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