2009年5月2日14時33分
カシワの葉をつかったかしわもち(岡山県)=服部保・兵庫県立大教授提供
サルトリイバラの葉を使ったかしわもち。「かしわもち」「彼岸だご」などとよばれる(写真は熊本県)=服部保・兵庫県立大教授提供
ホオノキの葉を使った団子。かしわもちとちまきの中間型。「ホオバもち」などとよばれている(写真は長野県)=服部保・兵庫県立大教授提供
ミョウガの葉を使ったかしわもち型の団子。「みょうがぼち」などとよばれている(写真は岐阜県)=服部保・兵庫県立大教授提供
ニッケイを使ったかしわもち型の団子。「きしんだご」などとよばれる(写真は鹿児島県)=服部保・兵庫県立大教授提供
5月5日の端午の節句に食べる「かしわもち」のもちを包む葉が、カシワ以外にも少なくとも16種類の植物が使われていたことが兵庫県立大自然・環境科学研究所の服部保教授らの調査でわかった。かしわもちは江戸時代の参勤交代で全国に行き渡ったとされているが、カシワの木は関西以西で自生は珍しいため、各地の里山の植物で多くは代用されていた。
国内に残る文献に加え、大正や昭和初期生まれの各地のお年寄りに聞き取り調査した。
カシワの葉で包む「かしわもち」は江戸時代には誕生していた。カシワが「新芽が出るまで古い葉が落ちない」ことにちなみ、子孫繁栄を願って武家社会を中心に広がった。ただ、カシワの葉の使用は昭和時代の初めまでは関東中心にとどまっていた。関西以西では「かしわもち」と呼びながらもサルトリイバラが中心で、コナラやホオノキ、ヤブツバキ、ミズナラ、マテバシイなどの植物の葉を使う地域もあった。
関西以西でカシワの葉が広がったのは、中国産が輸入されるようになった理由が大きいという。(竹石涼子)