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仙台の今昔100年地図に

古い町名表示見比べ可能

古地図を掲載した「仙台地図さんぽ」(サンプル版)

 仙台市が誕生して今年で120年になるのを記念し、1世紀前と現在の町を地図で見比べてもらおうと、市内の出版社が「仙台地図さんぽ」の制作を進めている。変わらない町並み、消えてしまった商店を探しながら、歴史の連なりを感じてもらうのが狙い。来月下旬の発行を目指し、制作を支援する市民サポーターも募っている。

 仙台市の市制施行は、明治22年(1889年)。市史によると、当時の市域は旧城下町にあたる仙台駅中心の約17・3平方キロ・メートル、人口は約9万人にすぎなかった。

 記念出版を企画したのは、仙台市内の出版社「風の時 編集部」と「プレスアート」。「風の時」で保管していた大正元年(1912年)の古地図(1万分の1)を利用する。「地番や店舗名まで付いた住宅地図としては、最古のものではないか」と、同社の佐藤正実さん。古地図は30の地域に分割し、現在の地図と見開いて比べられるように掲載する。当時あった駅や劇場などの写真や解説も添える。

 古地図には、戦災で焼失する前の仙台の街が描かれている。大仏の前にあるから大佛前など、生活と密着していた古い町名が紙上によみがえる。今はなくなってしまった銭湯や旅館が、町の中心部にしっかり据わっている。

 一方で、戦後は区画整理が行われ、新しい通りが生まれた。大正時代には、青葉通も広瀬通もなかった。

 「100年という歴史の重みが感じられる。間違い探しのような感覚で、両方の地図を見比べてほしい」と、「プレスアート」の並木直子さんは話す。小学校の社会科の授業で使ったり、家庭で祖父母と孫との会話の糸口になったり、過去を振り返るきっかけになればと期待している。

 両社では、発行部数を当初予定の5000部から少しでも上積みするため、資金を提供してくれる「ワンコイン市民サポーター」を募っている。1口500円から。30日までに応募すると、完成した「マップ」の巻末に、協力者として名前が記される。すでに約270口の応募があったという。

 5月25日発売予定。A4変形判約100ページ、2300円。古地図の原本である大判地図のコピーも付いている。詳細は、風の時編集部のホームページ(http://www.sendai‐city.org/kaze.htm)で。

2009年4月28日  読売新聞)
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