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スローセックス実践講座(3)挿入のみがセックスにあらず
彼女と奥さんを惚れ直させるスローセックス実践講座
ある統計によれば、日本人の成人男性の約8割が、勃起力に関する何らかの不安を抱えているといいます。中高年にとって勃起力の衰えは、男の沽券を脅かす大問題です。股間に凛々(りり)しくそびえ立つペニスが、“男らしさ”の象徴としてインプットされていることを私は否定しません。けれども、「おれだって若いころは…」と自信喪失したり、AV男優のタフな腰使いに劣等感を覚える男性たちを見るにつけ、世の中にはびこる無知で稚拙なセックス観に、苦言を呈せずにはいられないのです。
一般男性のほとんどが、“セックス=挿入”と考えています。俗っぽい言い方をすれば、男とは「入れて出したい」生き物なのです。何を今さらそんな当たり前のことを、と思われるでしょうか? では、私が、もっと当たり前のことを言いましょう。本当に気持ちいいセックスとは、男女がお互いに快感をむさぼるセックスです。女性がまだ十分に満足していないのに、射精で終わってしまうセックスは、男の性欲処理に過ぎないということです。
女性が満足できない程度ならまだましで、挿入による苦痛を訴える女性が非常に多いのが今のセックスの現状です。「多少前戯が不十分でも、女は“激しくピストン運動”すれば気持ちよくなる」と、思い上がりにもほどがある誤解をしている男性がいかに多いことか。
では、どうすれば女性を体の芯から官能させることができるか? それは、女性の全身を隅々まで愛撫してあげることです。前回伝授したアダムタッチで、女性の肌に触れるか触れないかの絶妙で微細な愛撫を施してあげましょう。
まず女性をうつぶせにして腰や背中を中心に15分、その後、あおむけにして15分。トータル30分以上を最初の目標にしてください。ゆったりと時間をかけて、背中、腰、お尻、鎖骨、腕、足など、女性がこれまで触れられたことのない性感帯を丹念に愛撫することで、女体は本来のみずみずしい性感を蘇らせます。
ただ感じさせるだけではなく、同時に女性の感度をアップさせるのが、アダムタッチが従来のテクニックと一線を画す点です。実戦でのコツは、乳首とクリトリスにすぐに触れないこと。優秀な性感帯ほど、じらすことで、さらに高感度な性感帯へと進化していきます。「お願い触って」と懇願されても、触らないくらいの余裕が男をあげる秘訣です。
世の男性が本当に気にしなければならない男の沽券とは、勃起力でも強靱な腰でも、ましてや大きなペニスでもなく、女性に本当の快感を味わわせてあげることなのです。勃起力のピンチを、スローセックスに学び、本当のセックスを知るチャンスに変えてください。
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アダム徳永(セックスセラピスト)
1000人以上の女性とのフィールドワークを経て、アダム性理論を確立。スローセックスの生みの親に。話題作「スローセックス実践入門」は20万部を超えるベストセラーに。最新刊は「スローセックス完全マニュアル」(いずれも講談社)。
六本木「セックススクールadam」=http://www.adam-tokunaga.com/(2007.09.21紙面掲載)
スローセックス実践講座
■(1)テクニックより思いやり、やさしさで
(2)―超ソフトタッチをマスターしよう
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トラックバック時間: 2008年07月13日 20:23