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国会質問前「牧議員に依頼」 郵便不正、逮捕の会長供述(1/2ページ)

2009年5月1日3時12分

図:牧義夫議員の低料第3種をめぐる国会質問の構図拡大牧義夫議員の低料第3種をめぐる国会質問の構図

 障害者団体向けの郵便料金割引制度が悪用され、企業のダイレクトメール(DM)広告が大量に発送された事件で、大阪地検特捜部に郵便法違反容疑で逮捕された自称・障害者団体「白山会」(東京都文京区)の会長、守田義国容疑者(69)がライバル団体の活動を抑えるため、民主党の牧義夫・衆院議員(51)=愛知4区=に対応を依頼したと供述していることが、関係者の話でわかった。牧議員がライバル団体を国会質問で批判したことはすでに判明しており、特捜部は質問に至った経緯を慎重に調べているとみられる。

 関係者によると、守田会長は、白山会と提携してDM広告を発送していた広告会社「新生企業」(現・伸正、大阪市西区)の元取締役、阿部徹容疑者(55)=郵便法違反容疑で逮捕=とともに昨年春に牧議員を訪問したと特捜部の調べに供述。制度を悪用してアダルト広告を送り付ける障害者団体が三つあることを伝え、なんとかしてほしいと依頼した、と述べているという。

 さらに、守田会長は、議員側がライバル団体に関する資料の提供を求めてきたため、阿部元取締役が情報を集めたと供述。国会で取り上げることは議員側が提案してきたとも述べているという。

 その後、牧議員は昨年5月、衆院経済産業委員会で、兵庫県尼崎市などの三つの障害者団体が発行した定期刊行物を掲げ、精力剤やアダルトグッズの広告が載っていることなどを指摘。「悪徳商法の温床」と批判した。

 当時、この3団体は尼崎市の広告会社と提携し、新生企業や白山会側と激しい価格競争を展開していたとされる。守田会長は特捜部の調べに対し、牧議員に依頼した際にはすでに自身が制度を悪用していることを認識していたと説明したうえで、「競合相手の動きを抑えたかった」と述べているという。

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