「ニュースを斬る」

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2009年4月29日(水)

“ゲーム機”「iPhone」が
市場を席巻する日(前編)

1日350万本のソフトがダウンロードされる理由

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 いったい、いくつのゲームソフトがどの国でどれだけ売れているのか、まるで明らかになっていない。だが、恐ろしく急速にユーザーとゲームソフトの頭数が増えていることだけは、はっきりとしている。

 そんな新手のゲームプラットフォームが、「ニンテンドーDS」擁する任天堂の背後へと、不気味に迫っている。米アップルの多機能携帯電話「iPhone」(アイフォーン)」と、アイフォーンから携帯電話機能を省いた「iPod touch」(アイポッド・タッチ)」だ。

 この4月24日(米国時間で23日)、アイフォーンとアイポッド・タッチ向けのアプリケーションソフト配信サービス「App Store(アップストア)」は、大きなマイルストーンに到達した。ソフトのダウンロード数が、10億の大台を突破したのだ。

アップルのホームページ。4月24日(米国時間4月23日)、アップストアのダウンロード件数が10億を超えたのを記念するデザインに切り替わった
画像のクリックで拡大表示

 アップストアのサービスが始まってからわずか9カ月。単純計算で、1日当たり約350万本ものソフトを配信し続けたことになる。このうち、最も人気が高いソフトは「ゲーム」。内訳の一切は公表されていないが、全体の3分の1程度がゲームソフトだと見られる。

DSの3分の1を超える約3700万台が普及

 一昔前は、高機能な携帯音楽プレーヤー、あるいは多機能携帯電話として知られていたアイポッド・タッチとアイフォーン。だが、それらは、いつの間にか有力なゲームプラットフォームへと成長していた。

 と言われても、日本人にはあまりピンとこないかもしれない。

 この国は世界でも希に見る“携帯鎖国”。舶来のアイフォーンは、「絵文字メール」や「iモード」「おさいふケータイ」といった国内独自のケータイ文化の多くに対応しておらず、その普及を妨げる要因となっている。

 昨年7月にソフトバンクモバイルから発売されたアイフォーンの国内販売台数はこれまで一切、公表されていないが、現時点で50万台程度だと推測される。

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