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朝青龍と内館委員が再会…和解?の握手

 けいこ総見終了後、内館牧子氏(右)と握手する朝青龍=両国国技館
 けいこ総見終了後、内館牧子氏(右)と握手する朝青龍=両国国技館

 日本相撲協会の横綱審議委員会によるけいこ総見が29日、東京・両国国技館で一般公開として行われた。横綱朝青龍(28)=高砂=はけいこが終わるやいなや、心臓疾患から職場復帰した脚本家の内館牧子委員(60)の元へ出向き、回復を祝福。約7カ月ぶりの再会で、舌ぽうの鋭さから“朝青龍の天敵”と評される同委員をうならせる電光石火の懐柔策をみせた。

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 土俵の上とそん色ない素早い動きだった。けいこ総見を終えた朝青龍が、正面に陣取る横審委員の席に歩み寄った。目当ては、横審の職務に復帰したばかりの内館委員だ。笑顔で握手を交わすと耳元でささやいた。

 「先生!心配してましたよ。元気になって良かったですね」

 突然の言葉に内館委員は戸惑いながらも、笑顔であいさつを交わした。昨年12月に心臓手術を受け、3月中旬に退院したばかり。手術の影響によりかすれてしまった声で「天敵の朝青龍と握手しちゃってね。(朝青龍は豊臣)秀吉のような“人たらし”ね」と苦笑した。

 朝青龍は支度部屋で「元気で良かった」と満足げ。友好ムードの演出は同委員に見透かされていたが、お小言といえば「8番のうち5番が張り差しだった。横綱らしい相撲を見せてほしかった」と穏やかなもの。一時は「引退した力士」と切り捨てられたことを考えれば“懐柔策”は成功したといえる。

 鶴竜、栃煌山、玉鷲に8戦全勝し、ぶつかりげいこでは新関脇の豪栄道に胸を出したが、番数は少なかった。左ひじを気にするそぶりも見せ「テーピングをガッチリ巻いて少しずつやっていきたい」と慎重に調整を進めるつもりだ。

 けいこ後は大忙し。日本武道館での全日本柔道選手権に顔を出した後、都内のホテルで行われた大関琴光喜の披露宴に出席した。宴席の合間に内館委員の話題を振られると「また辛口でお願いします」と優等生コメントに終始した。“天敵”が本当の味方に変わるかは、今後の態度次第だ。

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