2009年4月30日23時59分
農林水産省で約30年間にわたり、成績が優秀な職員に限られる「特別昇給(特昇)」が最低7年間に1度、全一般職員に行き渡るように調整されていたことが30日分かった。省内では「7年ルール」などと呼ばれ、勤務評定が有名無実になっていた。
同省によると、給与法が改正される前の06年3月末までは特昇が許されるのは職員の15%程度とされていた。この枠を全一般職で回り持ちにするため、自動的に7年に1度は特昇が回ってきたという。
人事院規則では、特昇には勤務評定を参考にするよう求められていた。だが、74年に当時の事務次官と全農林労働組合の委員長らが協議。勤務評定は事実上骨抜きにされ、「その年に特昇を受ける順番の職員が最高評価を受ける慣行が省内に蔓延(まんえん)していた」(同省秘書課)という。