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『水曜どうでしょう』の影響
たろちん■実況をやる側としては、敷居の低さはあると思う。実況動画が登場する前から「ゲームプレイ動画」ってのはあって、それは声は入れず、スーパープレイを見せる動画。ゲームのうまいひとじゃないと成立たない。だけど、実況動画は、ヘタクソでもなんかしゃべってれば成立するから、すごくラクなんじゃないですかね。 Revin■簡単に人気者になれるように見える。視聴する側にはいろんな動機があるよね、好みの声の実況者を探すひともおるし。 たろちん■単純に、バカなリアクションがみたいとか、あるいは解説がききたいとか。話し相手がいなくてさびしいからってひともいる。 ルーツ■僕は、マンガ描いてる時とかに、作業用BGMとして流してます。集中して見る必要はないですよ。 たろちん■おおもとを探っていくと、『ゲームセンターCX』(往年の人気ゲームにお笑い芸人・有野晋哉が挑戦する人気番組)の功績は大きいと思う。他人が必死にゲームをしてるのを見るって面白いんだなあってあれで気づいた。あと『水曜どうでしょう』。北海道のローカル局が予算のなさを逆手にとったゆるーいドキュメンタリー番組をつくって、これがヒットした。 テレビって基本的に、見せ物としてプロが仕切ってつくってるものですけど、そういう「つくり込んだ」方向に辟易してる感じってあったと思うんです。そこを「水曜どうでしょう」は、敢えて素人くささというか、僕らが友だち同士でもふだんやってて笑ってるような自然な面白さを、さっと切り出して見せてくれた。そういう空気が好きだなあと思うひとがけっこういたから、実況動画も盛り上がってきたんじゃないかと、考察しております。 ルーツ■たろちんさん、語りますねえ、僕なんか、聞き惚れてましたよおー(笑)。
「実況野郎B-TEAM」連載のきっかけ
――しかし、正直、お金には結びつかないわけですよね? それでも動画をアップし続けるのはどうしてなんでしょう? ルーツ■子どものころに、じぶんだけがきれいなビー玉を持ってて、友だちに自慢してたような感じがでかくなっただけじゃないですか? その「友だち」の枠が広がっただけで。 加藤■不特定多数になったんだよね。ふつうに趣味で続けてるひとも多いと思う。ゴルフとかといっしょだと思いますよ。ゲームをやって動画あげて、ゴルフだって「うまい、うまい」と言われたら、うれしいじゃないですか、それと全く同じじゃないのかな。知らないひとからでも、たくさんコメントをもらったり、ほめられたりすると悪い気はしないです。 ルーツ■人生相談とかね。 たろちん■人生相談? ルーツ■たまにもらうんですよ。「僕は高校に行くべきでしょうか」とか来たりする。どう返していいのかわからない(笑)。 たろちん■そういうのは加藤のコーナーに送ってもらうといい。 加藤■どんどん受け付けてますよ! ――そうそう、4月からwebマガジン幻冬舎でみなさんによる連載「実況野郎B-TEAM」が始まって、Revinさんはレビュー、たろちんさんはコラム、ルーツさんは4コママンガ、加藤さんは人生相談を担当されてるわけですが、この連載はどういう成り行きで始まったんですか? 加藤■もともとは、去年の秋くらいに、僕とたろちんが雑誌『クイックジャパン』にコラムを書く機会をいただいたのがきっかけ。そこから、文章でもなんでも、なにか表現したいと考えるタイプの実況者が集まって、わいわいつくっていけるような読み物があったら楽しいねってことを編集のひとと話しはじめて。 たろちん■それで、Revinさん、ルーツと声をかけていきつつ、どんなことをしたら面白いだろうって相談して、企画に固めていったんです。それを幻冬舎さんが面白がってくれて、こういうかたちで実現したんです。
スポーツ観戦だって似たようなもの
――最後に、ゲーム実況プレイ動画を見たことのないひとにアドバイスをお願いします。どのへんから入ると楽しめるんでしょうね。 たろちん■どうでしょう。好きなゲーム、やったことのあるゲームの実況から入るのがいいんじゃないでしょうか。 Revin■ニコニコ動画に行って、ゲーム名で検索してみてください。そこで再生数の多いものから見ると、まず間違いないと思います。 ルーツ■ゲーム実況動画っていうと、なにかすごく新しいもののようにも聞こえますけど、深夜にタレントが麻雀をえんえんやってる番組とかあるじゃないですか あんな感じだと思うんです。よく考えたら、スポーツ観戦だって似たようなものでしょう? プロ野球中継が好きなひとが必ず野球をやってるわけではないし。 ――なるほど、野球中継をコメントつけながら見られたら、それは楽しそうですよね。 加藤■いずれ、テレビもみんなそういうものになってしまうのかもしれない。 Revin■そんな風になったら、世の中しまいやって気もするけどな(笑)。 (構成:週刊ビジスタニュース)
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