K3 The Alternative

2009-04-14

在特会のカルデロン一家へのデモ

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改めて見てみたが、気持ち悪さと気味悪さしか感じないな。彼らが外国人排斥主義なのは分かってるんだが、ここまで気分の悪いデモを見せてくれるとは思わなかった

個人に対して逮捕しろとか本当に気分悪い。デモって、新聞社とか政府とか自分より大きな権力を持つ存在に対して行われるものじゃないのか。今回ならカルデロン一家を擁護する新聞社へ突撃するならまだ分かるんだが、処分が決まった後で住宅街練り歩くデモって明らかに「嫌がらせ」が含まれてる。たぶんそれが気分悪いと感じる成分だろう。

それにしても桜井誠はなぜこんなことをするのか。

思想がどうとかではなく、なぜこんな「醜い」デモを起こそうとするのか。

彼は常々、在特会が周囲からどう思われるかを気にしていた。特に差別団体に見られることを最も気にしていて、差別的なことはしないようにと会合とかでも言っていた。幹部に女性を入れたほうが柔らかな印象を与えるということで、女性の協力者を探したこともあった。そして会に僕を入れたのも、「在日差別するのではない、だって(帰化したけど)在日もいるでしょ」という理由からだ。僕がやめると言ったとき、そういうニュアンスのことを言っていた。

でも口を開けば、動画の通り。

弁がたつ人ではあるが、本音を隠しきれていないんだろうね。本性がヘイトだから、外見をどう繕ってもにじみ出る。醜悪さが。

彼はあの動画を見て「大成功!」と思っているのだろうか。今回の諸方面からの批判を見て「この左翼が!在日が!反日が!」と気を吐くのだろうか。それとも知名度がアップしたから大満足なのだろうか。それはそれで最も卑劣だが。

天皇に対するテロ行為を許すな」という言葉、天皇陛下がこのデモ見たら何と思うだろう。お前たち、本当に愛国者か?愛国者の名を借りて、大きな声で外国人を罵りたいだけだろ?


でも、僕が怖いと思うのは彼らは普通の人なんだ。一緒に飲んだこともあるけど普通なんだよ。(新風界隈は会ったこと無いんで知らん)

でも思想の似た仲間が集まりその思想が過激になると、ああいうことをやらかす。彼らはよく在日コリアンに対して自浄作用を働かせろって言ってるけど、見事にブーメランになってる。悲しいけど、これが人間か、と絶望するよ。


自己紹介しとく

もう僕のことなど忘れた、知らない人のほうが多いだろうから自己紹介しとくね。

かつて僕は在日三世という立場でブログを書いていた。(今は帰化して日本国籍持ってる)

「コリアン・ザ・サード」ってタイトルでどういうわけか本にもなった。

嫌韓が吹き荒れる中で、なぜ韓国在日が嫌われるのか?という疑問から始まり、それには相当の理由があるからなんだ、在日韓国人たちは自分を見つめなおさなきゃいけない〜ってのが大方の主張だったと思う。

よくありがちなネットで目覚めたネトウヨそのものではあった。

確か3年くらい続けたのかな。終焉への始まりはまさしく「在日特権」について述べたときだった。

在日無職が7割くらいいて、水道料金がみんなタダで〜みたいなデマをデマと言ったのがきっかけだったと思う。そんな中で、桜井誠という人も在日特権というものについて書いていた。彼が言いたいのは

在日は日本にいることが特権である

ということ。要は特別永住資格のことだ。僕はこの特永というものをよく分かっておらず、彼の主張を論破するためのロジックを構築できなかった。

そして彼は「在日特権を許さない市民の会」を立ち上げるということで、その準備会合に行ってみた。

そこで僕は副会長として誘われた。理由は分からない。そしてそれを受けるかどうか物凄く悩んだ。

桜井という人はかつて在日強制送還論という、「在日コリアンはみな朝鮮半島に送り返せ」って唱えていて、僕はそれに噛み付いたことがある。彼とは思想的にウマがあうわけないと思っていたんだが、一方で民潭や総連は僕のような一般の在日には不要なんじゃないかと思うところもあり、また総連などが税金優遇されているのはつぶすべき利権だと考えていた。苦渋の選択のうえで、僕は在特会に入ることを決めた。

……で、僕が在特会でやったことといえば、公式サイトの作成くらいだ。

当時はまだ横の連携もそんなになく、デモはしたことがなかった。やることといえば講演会くらいなもので、僕も講演する予定もあったんだが、その頃はちょうど鬱で苦しんでいたときで(そんなときによくこんな団体に入ったものだ)、結局キャンセルした。今にして思えばやらなくてよかったとは思う。

で、僕は常々桜井に特権というものをもっと具体的にして、どういうロードマップでこれを解消するのかを示すべきだといい続けてきたが、彼は一向にする気配は無かった。そのうち僕自身が特永を含めた在日特権という主張に疑問を感じるようになり、僕はこの会にいることが「不適格」であるように思えてきた。彼らの言うことに全然賛同できなくなったのを感じ、僕は会を脱退した。

あれから時間が経ったので振り返ってみると、今までは在日ということを意識せず生きてきたものの、ブログや活動をするうちに自らの在日という立場に罪の意識を感じるようになってきて、それが物凄い負担だった。そう考えると、コリアン・ザ・サードって贖罪意識が書かせたのかもなあ。それってどうなのよって感じだけどね。

だから僕はこのペルソナブログを書くことは封印していた。でも今回の在特会のカルデロン一家へのデモを見て何か言いたい気持ちが沸々としてきたんだ。だから書こうと思う。自分の正直な気持ちを。


在特会デモを見て(取り急ぎ

自称愛国者が今日ヘイトスピーチをばらまく呼びかけをしていることに思う - U´Å`U

このデモはStickamで中継されていたのでちょっと見ていたが、気持ち悪さしか出てこなかったな。

僕はかつてこの会に参加していたが、それは民潭や総連に対するアンチテーゼであった。決してこんなヘイトスピーチをするためじゃない。

もともと桜井という人は在日韓国人強制送還論を唱えていて、僕はそれには反対の立場のまま会に参加した。まあある程度のヘイト性を(無意識に)自覚はしていたが、今の彼はタガの外れたヘイトスピーカーでしかない。

この件に関してはまた書こうと思う。

復帰

正直このペルソナブログを書くことは封印しようと思ってたんだが、今回の在特会の醜いデモを見るにつけ、かつてのブロガーとしての衝動が湧き上がってきたので復帰する。

今までのコリアン・ザ・サードとは違い、自分の思ったことをそのまま書く。

そしてあのときとは違い、今の自分は保守という立場では無くなったので、タイトルにあえて「オルタナティブ」という単語を入れてみた。あそこまで左翼ではないけれども、これも立場が変わったことを示すいい印ということで。