【社会】タミフル備蓄、中部6県は 品薄で遅れ懸念も2009年4月30日 夕刊 新型インフルエンザの国内での発生や感染拡大に備え、中部地方6県は国の計画に基づき、抗インフルエンザウイルス薬タミフルの備蓄を進めている。 計画では、国と都道府県が協力して抗ウイルス薬を備蓄。2005年度の当初計画では人口比23%を目標としタミフル2800万人分のうち1050万人分を自治体側が人口割りで蓄えることにした。抗ウイルス薬リレンザは国単独で135万人分を備蓄している。 しかし主要国の備蓄目標が人口比でフランス53%、英国50%、オーストラリア42%と高いため、国は昨年、備蓄目標を従来の23%から45%に引き上げた。このため中部各県も本年度からの3年計画で追加備蓄を進めるが「今回の事態で品薄になり、備蓄計画が遅れる恐れがある」(三重県)という。 愛知県が備蓄するタミフルは県民740万人の7・9%にあたる58万8000人分。仮に県内で新型インフルエンザが流行した場合は「県の備蓄分で足りなければ、国が備蓄分を回す」という。 各県では新型インフルエンザ発生時、備蓄した抗ウイルス薬を国の指示に従って医療機関に配布するが、「細かい手順を詰めていないので至急、作業をしている」(長野県)との声も出ている。
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