【カイロ和田浩明】新型インフルエンザの世界的流行を受け、エジプト政府は国内で飼育されているすべての豚約20万頭の殺処分を決定し、29日に着手した。
人民議会の広報担当者によると、ソロル議長は28日、ナジフ首相へ国内の豚全頭を処分すべきだとの議会勧告を実施するよう求めた。政府は当初、豚の人口密集地域からの移転を検討していたが、移転先の議員らから強い反発が出ていた。イスラム教では豚は不浄の動物とされるが、エジプトではキリスト教系コプト教徒らが飼育している。
毎日新聞 2009年4月30日 東京朝刊