政府は30日午前、河村建夫官房長官と舛添要一厚生労働相が出席し、新型インフルエンザ対策本部の幹事会を開き、現在の水際対策の徹底と国内発生に備えた対応を急ぐ方針を確認した。河村長官はこの後の記者会見で「世界保健機関(WHO)の警戒水準引き上げを受けてただちにこれまでの対処方針を根本的に変えることはない」と述べた。渡航延期勧告もメキシコ以外に拡大する考えはないと語った。「国民の皆さんには政府が発する情報を聞いてもらい、警戒を怠ることなく落ち着いて冷静に対応してほしい」と呼びかけた。
中国の北京を訪問している麻生太郎首相は幹事会に先立ち、河村長官に電話で「極めて重大な事態であり、政府は全力を挙げて取り組む必要がある。しっかりやってくれ」と要請した。記者団には「やるべきことは決まっている。それをきちっとやって万全を期すように指示した」と話した。(09:44)